社会人アメリカンフットボール「Xリーグ」のオービック・シーガルズは14日夜(日本時間15日午前)米アラバマ州タスカルーサで、現地のセミプロ、アマチュア・ツー・プロフェッショナル・ディベロップメンタル・フットボール・リーグ(APDFL)の選抜チーム「ブレイザーズ」と対戦し、12―16で敗れた。
 日本選手権「ライスボウル」4連覇中のオービックは2012年、13年にドイツのクラブチームと対戦して勝利しているが、今回の敗戦で海外遠征では2勝1敗となった。


 試合は、第1クオーターにオービックがRB中西頌のタッチダウン(TD)で先制、その後もフィールドゴール(FG)で加点して10点をリードしたが、第2クオーターにブレイザーズのWRラブロン・チェンバースがTDパスをキャッチ。キッカーを負傷で欠いたために2点コンバージョンにトライして成功、2点差として、後半へ折り返した。


 第3クオーターにはQBキキ・レイのTDパスがWRジェームズ・カーターに決まって逆転、再び2点コンバージョンを決めて16―10とした。レイは機動力とスピードが持ち味の典型的なモバイルQBで、オービックDEケビン・ジャクソンらのラッシュを巧みにかわして、ランやパスで次々にファーストダウンを奪い、守備陣を翻弄した。
 第4クオーター1分を切ってからは、意図的にセーフティーを献上して時計を進める頭脳的なクオーターバッキングも見せた。


 オービックは試合の終盤にQB菅原俊が得意の2ミニッツオフェンスで反撃するが、エースWR木下典明を狙ったパスをエンドゾーン付近でブレイザーズDBラバロン・マローリーがインターセプト。さらに残り20秒余りで得た最後の攻撃でも、QB龍村学のパスがエンドゾーン内でカットされて試合終了となった。


 今回対戦したチームはアラバマ、ジョージア、フロリダ、サウスカロライナといった南東部諸州を中心に活動するセミプロのAPDFLから選手を選抜。DBのマローリーや、LBのボー・ハリスのように、オーバーン大やサウスカロライナ大など南部フットボールの強豪校でプレーした選手がいるものの、基本的には無名選手ばかり。
 ドイツに続き米国チームからの勝利を狙ったオービックだったが、オフェンスでランが封じられ、パスも勝負所でインターセプトされた。


 ▽オービック大橋誠ヘッドコーチの話
 「足らない」のではなく「違う」部分があった。日本の中では、個々の1対1の勝負という面では、ほぼ完成に近づいたと考えていたが、ファンダメンタルの基準が違う選手と戦って、今まではOKだと思っていた部分がOKではないと気づかされた。今後、Xリーグの各チームの戦力補強次第では、ああいうQBが日本でプレーすることも想定しなければならない。


 ▽オービック副将・塚田昌克の話
 悔しいの一語に尽きる。(今回限りの選抜チームなので)もう一度このチームと戦って勝つことはできないかもしれないが、米国のチームに勝つという新たな目標ができた。(米アラバマ州タスカルーサ=毎日新聞・小座野容斉)

【写真】4Q、オービック最後のパスが失敗し、ブレイザースに敗れる=撮影:Yosei Kozano