お盆休みも終盤の8月15日に、あの人のことを思い出した。
 桑原直樹さん。今年1月に亡くなった西南学院大アメリカンフットボール部の前監督である。


 15日は、桑原さんの月命日。存命なら、二日前の13日に58歳の誕生日を迎えるはずだった。突然の訃報から7カ月が過ぎた今も、残念でならない。


 取材対象で友人でもあった桑原さんが、いかに九州でのアメリカンフットボールの発展に尽くしたかは、亡くなった直後にも小欄で少し紹介した。


 目標に掲げた「打倒関西」はまだ達成していないが、同じ楕円球でもラグビーが盛んな土地柄の福岡から、競技の魅力を発信し続けた。
 監督としてコーチ陣の充実、選手のリクルートに奔走する一方で、連盟役員の立場では、リーグ戦の地上波でのテレビ中継や観客動員に力を注いだ。


 「ひたすら信じる人間を、どれだけ作れるかがポイントになると思います」
 指導者とはどうあるべきかという問いに対する桑原さんの答えである。


 「逸材が多くて楽しみ」。故人が期待を寄せていた1年生が2年生になった「グリーンドルフィンズ」は9月3日、福岡・春日公園球技場で、リーグ4連覇を目指し琉球大との開幕戦に臨む。(編集長・宍戸博昭)

【写真】昨年11月の全日本大学選手権西日本代表決定3回戦の後、名城大の槇野均監督(右)とあいさつを交わす故桑原直樹前西南学院大監督=福岡・春日公園球技場