関学大の山岸明生主将と初めて話をしたのは、昨年3月に行われた米プリンストン大との「レガシーボウル」の後に、大阪市内のホテルで開催されたパーティー会場だった。


 「ラインバッカー(LB)の山岸です。いつも記事を読ませていただいています」。取材者を見つけると、彼の方から話しかけてくれた。
 礼儀正しく、さわやかな笑顔が印象的だった。


 今春、東京で行われた明大との定期戦でも話をする機会があった。「ファイターズ」はこの後、関西学院創立125周年の記念行事であるメキシコ遠征を控えていた。


 山岸主将は故障で明大との定期戦は出場せず、サイドラインでフィールドの選手に指示を出していた。
 この時から、秋は立命大に2度勝たないと甲子園ボウルへの道はつながらないと覚悟していた。


 東京の中大附属高の出身。3年時の秋の関東大会では、決勝で早大学院に24―27で敗れ、悔しい思いをしている。大学の最終学年で迎える甲子園ボウルの相手が早大に決まったのは、何かの因縁かもしれない。
 「(関学)高等部の出身者も、早大学院には高校時代に負けているので期するものがあるはず」


 200人近い部員がいると、どうしても上級生と下級生では試合に臨む心構えに温度差が生じるものだ。
 しかし、今季のファイターズにはそうした隙がない。OB、関係者の評価は高く「今年のキャプテンは、ほんまええですわ」と口をそろえる。


 どこにいても分かる抜群の存在感。背番号「47」は、メディアガイドに記載されている180センチ、100キロよりフィールドに立つと大きく見える。
 「立命との2試合は、いい経験になった。このチームはまだまだ成長できる。甲子園ボウルでは彼ら(立命)の分まで頑張って関東代表を圧倒したい」


 関西弁がすっかり板についた好漢が率いるファイターズが目指すのは、悲願と言ってもいい大学日本一の先にあるビッグタイトルである。(宍戸博昭)

【写真】関学大「ファイターズ」の山岸明生主将