全くタイプの違う二人が「腐れ縁」と口をそろえる。大学に入ってから知り合ったというのに、うらやましいほど仲がいい。


 河口正史さんと近藤祐司さんは1994年、「立命館パンサーズ」が初めて出場した甲子園ボウルで、ともに3年生ながら守備の要としてチームを初優勝に導いた立役者である。
 激しいプレースタイルで新風を巻き起こし「アニマルリッツ」の異名を取った立命館が、強豪の仲間入りを果たした当時の主力メンバーだ。


 やんちゃなLB河口さんはNFLヨーロッパでプレーし、本場米国NFLのキャンプにも参加した経歴の持ち主。現在は東京の一等地・白金でトレーニングジムを経営する傍ら、NFLのテレビ解説者を務めている。
 生真面目な〝アニマル〟SF近藤さんは日本のプロ野球をはじめNFL、MLB、NBA中継と幅広くスポーツの実況を担当する「スポーツアンカー」として活躍している。


 ご両人が組んだNFL中継は、ファンの人気が高い。ともに高校時代を米国ですごした帰国子女で、英語が堪能なのも強みだ。
 ルールが難解という理由で、日本では敬遠されがちなアメリカンフットボールの魅力を伝えたいという、共通した願いがある。


 トレーナーとして、復活を目指す一流プロスポーツ選手の「再生」も手がける河口さんが展開するトレーニング理論は熱く、説得力にあふれている。
 大きくうなずく近藤さんの聞き上手ぶりはとても自然で、話し手のポテンシャルを引き出す。そのやり取りは、第三者の耳にも心地いい。


 将来の夢を語るお二方のパワーに押されっぱなしで、あっという間に過ぎた焼き鳥屋での4時間半。翌日、ふと思いついて近藤さんにメールを送ってみた。
 「腐れ縁って、英語ではなんて言うのでしょうか?」


 言葉を選んだ丁寧な返信に書かれていたのは「inevitable bond」。直訳すると「避けられない、必然的な、当然のつながり」ということになるらしい。
 40代前半の男盛り。ますますのご活躍を。(編集長・宍戸博昭)

【写真】立命館が初めて優勝した1994年の甲子園ボウルで活躍した河口さん(左)と近藤さん