アメリカンフットボールの魅力は、その高い戦略性にある。全てがセットプレーなので、攻撃側は状況に応じて最も有効なカードを切り、守備側は事前に分析した傾向に基づいて対策を立てる。


 国内の大学の試合で、最もスリリングで高度な攻防が期待できる関西学生リーグの立命大と関学大の一戦が、11月20日に行われる。
 舞台は大阪・万博記念競技場。昨シーズン同様、お互いのプライドをかけた激闘になりそうだ。


 昨年11月22日の対戦は、立命大が相手のミスに乗じて試合の流れをつかみ、30―27で競り勝った。
 力が拮抗したチーム同士の試合は、ちょっとした失敗が命取りになる。これもまたアメリカンフットボールの怖さであり面白さでもある。


 戦術のレベルに差がない場合、FGやパントといった「キッキングゲーム」が勝敗の分岐点になるケースが多い。関学大は前回、この部分で手痛いミスを犯し自滅した。


 関西リーグは、今季から2位までが全日本大学選手権の西日本代表決定トーナメントに出場できる。
 20日の試合で敗れた大学は、27日に福岡で行われる3回戦で九州代表と東海代表の勝者と対戦。勝てば12月4日に甲子園ボウル(全日本大学選手権決勝=12月18日・阪神甲子園球場)への出場権を懸けて再び関西1位と顔を合わせる。


 立命大の米倉輝ヘッドコーチは、「あくまでも関西リーグで優勝して、1位通過を目指す」と話している。
 「立命有利」の下馬評が大勢を占める中、関学大がどんな準備をして大一番に臨むのかも、この試合の見どころになる。


 学生スポーツは何が起こるか分からない。どちらがチームに対する強い「忠誠心」を抱き、体を張ることができるか。
 そうした戦術を超えた精神性が、勝敗の鍵を握るような気がする。(編集長・宍戸博昭)

【写真】昨年の対戦は立命大が30―27で関学大に競り勝った=2015年11月22日・ヤンマースタジアム長居