小柄な体を守るために身につけていた筋肉の鎧(よろい)を脱いで、すっかりスリムになった。
 今季、Xリーグ・オービックのヘッドコーチ(HC)に就任した、元日本代表主将の古庄直樹さんが率いるチームは、リーグ戦5連勝と好調だ。


 前任の大橋誠現シニアアドバイザーからHCの座を引き継いだ。「まだ慣れないので、大橋さんがいると心強い。試合中にサイドラインで話をしていて、自分と考えが同じだと安心する」という。
 「あと1年、選手としてプレーする選択肢もあったが、今はコーチ業が面白い」


 2010年度から日本選手権(ライスボウル)で4連覇した強豪クラブチームは、過去2シーズンは一転して低迷した。
 10月23日のIBMとの試合は、タイブレークにもつれ込む接戦を制した。最後は、相手のミスで手にした勝利だったが「ちょっとしたところで勝てるチームになっている。ここ2年で失っていたものを、取り戻しつつある」。


 3シーズンぶりの頂点を目指す「シーガルズ」は、前身のリクルート時代から続く伝統のハードワークを復活させ、白星を重ねてきた。
 既に進出を決めているリーグ戦の後に行われるジャパンエックスボウル・トーナメントは、負けたら終わりの一発勝負だ。


 強いチームでも勝てないことはある。「負けないカモメ」の先頭に立つ38歳の若き指揮官は「最後は根性ですよ」。いつもの持論を披露してくれた。(宍戸博昭)

【写真】IBMとの試合後、選手とスタッフに話しかけるオービックの古庄直樹ヘッドコーチ=10月23日・富士通スタジアム川崎