「カープ」のプロ野球セ・リーグ優勝で活気づく広島市の中心から、車で20分ほど走った高台に、中四国学生リーグの主会場「広島広域公園第二球技場」はある。


 1部リーグは今季、広島大、島根大、山口大、愛媛大の4校で構成されている。各校が3試合のリーグ戦を実施した後、1位と4位、2位と3位による「セカンドステージ・トーナメント」で優勝チームを決める。


 リーグの「ご意見番」として長年中四国学生連盟の専務理事を務める沖信夫さん(63)は、東経大アメリカンフットボール部OB。広島・崇徳高ではラグビー部だった。
 映画「若大将シリーズ」で人気を博した俳優の加山雄三さんに憧れ、ポジションはQBを志願した。


 沖さんが大学時代の関東は並列リーグ制で、東経大は「ローズリーグ」に所属していた。リーグ優勝した3、4年時にはQB、FSとして関東選手権に出場したが「東京7大学リーグ」の法大、明大に完敗した。
 家業を継ぐため広島に戻った沖さんは、当時六つあった社会人チームでもプレーした。40年前、スポーツどころ広島は、野球やサッカーだけでなくアメフットも盛んな地域だった。


 中四国リーグは参加チームが少ないので、全国でもいち早くシーズンが終わってしまう。
 沖さんによれば「地方リーグはお金がない。スポンサーも集まらず、微々たる入場料と学生からいただく登録料で運営している」という。


 10月23日の優勝校決定戦では、王者・広島大に初優勝を目指す島根大が挑む。勝者は11月6日の全日本大学選手権の西日本代表決定1回戦で、北陸学生リーグ代表と対戦する。


 志はあくまでも高く「目標は甲子園ボウル出場」。リーグ繁栄のために「できるだけ長くシーズンを続けたい」は、連盟関係者全ての思いなのである。(編集長・宍戸博昭)

【写真】「ご意見番」として長年中四国学生連盟の専務理事を務めている沖信夫さん