関東学生リーグの主会場の一つ、東京の調布市にあるアミノバイタルフィールドのバックスタンドから見たメインスタンド上空に広がる夕焼けが、とてもきれいだった。
 思わずスマートフォンのカメラで写真を撮る。周りを見渡すと、同じようにシャッターを押す人がいた。


 「マジックアワー」。日没後に数十分、金色に輝いて見える美しい写真を撮ることができる時間帯を示す撮影用語だそうだ。
 「秋の日は釣瓶落とし」。貴重な瞬間を目撃して、ちょっぴり得した気分になった。


 記者席も用意されているが、試合はできるだけスタンドやグラウンドレベルで観戦するようにしている。選手の息づかいやぶつかり合う音が聞こえてくるからだ。
 スタンドの中央付近は、試合をしている学校の関係者やファンの〝優先席〟なので、バックスタンドの両端のどちらかで見る。


 〝ニュートラルゾーン〟には、中立の立場で試合を楽しみたい目の肥えたファンが陣取ることが多い。ほとんどの場合、一人で来ている。
 「ここでそれやるか?」「もっと早よ投げなあかんがな」。どこからともなく聞こえてくる「プレー解説」は関西弁だったりする。「鋭い指摘」に、思わず感心してしまう。


 シーズン開幕から1カ月。思惑通りに白星を重ねるチームもあれば、開幕からつまずいたチームとさまざまだ。


 大学での部活動はたったの4年間。その間に「マジックアワー」のように一瞬でも輝く場面は、誰にでもあるのではないか。
 台風一過。早くも大詰めを迎えた地方リーグのフィールドが気になる。(編集長・宍戸博昭)

【写真】関東学生リーグの試合会場、東京・アミノバイタルフィールド