大学時代の夏の強化合宿。午前の練習後の昼食は、倒れないために無理やり詰め込んでいたと記憶している。
 チームに専属のトレーナーはいたが、栄養士さんはまだいなかった時代。ポリバケツに無造作に放り込まれた生野菜に、マヨネーズをぶっかけて食べる。マネジャーが作った弁当は白米と梅干しに塩昆布といった具合だった。


 飲み物は「○○○レモン」。お酒とともに御法度だった炭酸飲料が毎日出た。暑さで緩んだ体に刺激的で、むさぼるように飲んだ思い出がある。
 なぜ炭酸飲料なのか。その理由は「激しい運動で下がった胃を炭酸で一度膨らませて持ち上げる効果がある」と、最近になって後輩が教えてくれた。無知な先輩は「なるほど、そうだったのか」と膝をたたく。


 仮眠を取って臨む午後の練習前には「あんパンと牛乳」が支給された。こちらも当時は理由が分からなかったが、実は牛乳には熱中症を予防する効果があるのだそうだ。
 調べてみると、牛乳には「アルブミン」という物質が含まれていて「運動をした後に飲むと血液量が増え、その結果発汗を促し体の外に熱を逃がしやすくする」と書かれていた。


 監督、コーチがこれを知っていたかどうかは定かではない。しかし、牛乳を一気に飲んで練習中ピンチに陥ったことを除けば、とても理にかなっていたのだと、いまさらながら感心する。


 小欄では、日本のアメリカンフットボールの殿堂がある清里在住の管理栄養士・大柴由紀さんが、毎月食べ物に関する情報を「清里通信」として文章にまとめてくれている。
 先ごろ出た8月号は「梅干しの効用」。写真を見ただけで唾液が出てくる梅干しも、熱中症予防に効果があるという。


 「夏を制する者は秋を制す」。選手の皆さん、今年の夏は猛暑が予想されます。食事の管理をしっかりして、来たるシーズンに備えてください。ただし、牛乳の一気飲みはいけません。(編集長・宍戸博昭)

【写真】熱中症予防に効果がある牛乳