「毎日甲子園ボウル70回の軌跡」(毎日新聞社刊・定価3500円)が、このほど発行された。
 甲子園ボウルは1947年(昭和22年)に第1回大会を開催。昨年12月の立命大―早大で第70回を迎えた。


 232ページの記念史には、過去の出場選手や長年運営に携わってきた関係者の寄稿文が数多く掲載されている。
 武田建・元関学大監督の「時代を築いたフォーメーション」は、貴重な資料として前回の「50年史」からの再掲となっている。小欄も故篠竹幹夫元日大監督の「評伝」などを依頼され、数ページのスペースをいただいた。


 編集を担当したのは、元毎日新聞社記者の須賀潔さん。東京の戸山高校でタッチフットボールを始め、進学した横浜国大ではアメリカンフットボール部を創設。大阪本社運動部勤務が長く、その間甲子園ボウルを毎年取材してきたフットボール記者のさきがけである。


 その須賀さんが、記念史を編纂する過程で明らかになったことなどを「編集後記」でこう書いている。


 「『50年史』は初期の資料が少なく、取材不足だった面も否めず、今回改めて事実関係に正確を期し、内容を充実させたいと考えました。ところが、取材を始めて愕然。草創期の甲子園ボウルに関係した方々がこの間次々と亡くなっていたり、健康を損ねて面談が困難になっていたりしていたことが判明しました。取り返しのつかない20年の歳月でした」


 しかし、取材を進めるなかで第1回大会の主審が早大OBの西岡敏男さんで、1950年に甲子園ボウルを初めてラジオ中継したNHKのアナウンサーが、大相撲や東京五輪中継で知られた北出清五郎さんだったことなどが分かったという。


 東西大学王座決定戦から全日本大学選手権決勝の舞台へ。日本最古のボウルゲームの歴史を網羅した一冊には、たくさんの人たちの熱い思いが詰まっている。(編集長・宍戸博昭)

【写真】「毎日甲子園ボウル70回の軌跡」の表紙