NHK―BSのNFL解説者として、27度目のシーズンを終えた。恒例の解説陣と制作スタッフとの「打ち上げ」は、毎年いろいろ気付かされる大事な会合だ。


 今回のスーパーボウルの現地解説者としてサンタクララに出向いた、NFLヨーロッパでLBとしてプレーした経験がある河口正史さん(桜美林大コーチ)とは、久しぶりにゆっくり話ができた。


 試合は、大方の予想に反しブロンコスがパンサーズに快勝した。決戦前日、報道陣に非公開で試合会場を使って最後の調整をしたブロンコスに対し、パンサーズは練習せずフィールドで記念撮影に興じるなど、いたってリラックスムードだったと河口さんは生中継の中でも話していた。
 大舞台に臨む姿勢の違いが、明暗を分けたと言えそうだ。一度緩んだチームの雰囲気を元に戻すのは、なかなか難しいものである。


 何を聞いても不機嫌で素っ気ない答えしか返ってこない。優勢とみられたパンサーズのQBキャム・ニュートン選手の試合後の記者会見での対応は、メディアの集中砲火を浴びた。
 事がうまく運んでいるときは陽気に振る舞い、思い通りにならないと、とたんに愛想が悪くなる。将来のNFLを担うスーパースターが、若さを露呈したシーンだった。


 第50回の記念大会は、レディー・ガガさんの国歌斉唱、ビヨンセさんのハーフタイムでのパフォーマンスが高く評価されている。


 テレビの視聴率が桁違いに高く、米国版「紅白歌合戦」のような国民的イベントで、華々しく初優勝するはずだったパンサーズは、河口さんの表現を借りれば「かっこ悪かった」。後悔先に立たず。「歌姫は二度歌わない」のである。(編集長・宍戸博昭)

【写真】劣勢の展開で、ベンチに座り込むパンサーズのQBキャム・ニュートン選手(AP=共同)