OBが現役の学生を心の底から応援し、団結する。大学の体育会クラブの卒業生にとって、それはこの上ない喜びでもある。


 関学大が毎年東京都内のホテルで開催している、体育会全体の東京支部総会の後に行われる「ファイターズ懇親会」に、今年もお招きいただいた。
 会場には、首都圏在住のOBが大勢集まった。その中には今春卒業した主将でRBだった鷺野聡さん、QB斎藤圭さんもいた。


 社会人になり、学生時代の丸刈りから今風の髪形に変わっていたこともあって、彼らの表情は一様に柔らかくなっていた。厳しい練習に明け暮れた日々の面影は、この半年余りですっかり消えていた。


 一人ずつあいさつする新人OBを、先輩が温かい目で見つめる。部歌「FIGHT ON」を歌い、11月22日に迫った立命大との関西学生リーグの優勝を懸けた大一番に向けて結束を誓う光景は、いつ見てもいいものだ。
 参加者全員が思いを込めてサインした応援バナーは、立命大戦からチームエリアに置かれる。


 OB会費の納付率が85%を超え、保護者や後援会などのサポート態勢がしっかりしている。他校がうらやむファイターズの恵まれた環境は、これまでに何度もこのTURNOVERで紹介してきた。
 12月13日の第70回甲子園ボウルで、チーム史上2度目となる5連覇を狙う孤高の学生王者に、関西の対戦校とその他のリーグの代表が挑む構図は、まだしばらく続くだろう。


 世代を超えた和やかな交流をながめていたら、懇意にしているOBに声をかけられた。「どうした日大。どんなにいいプレーをしても、にこりともしない。あの独特の雰囲気と、赤いヘルメットに憧れたもんやけどなあ」
 1970年代、京大との死闘を勝ち抜いたときの主将を務めたその人の言葉には、ファイターズが唯一甲子園ボウルの対戦成績で負け越している東のライバルへのエールが込められていた。(編集長・宍戸博昭)

【写真】関学大OBの現役への応援メッセージが書き込まれたバナー