7月の世界選手権に出場する日本代表選手45人が発表された。壮行試合では、さすが日本のトップ選手と思わせるプレーが随所に見られ、頼もしく思った。


 試合後、エースWR木下典明選手(オービック)がファンに向かってあいさつした。「打倒米国」を目標に掲げる日本代表の気持ちを代弁した彼だが、強化練習の時からあまり笑顔を見せることはなかった。


 抜群のスピードとセンスで、NFLに挑戦した経験を持つ木下選手は、どちらかというと「やんちゃな次男坊」というイメージだった。それが今回は率先して先頭に立ち、言いにくいこともあえて口にしていた。リーダーとしての自覚が、はっきり見て取れた。


 1999年の第1回イタリア大会は、阿部敏彰監督をはじめ佐々木康元主将(アサヒビール)、そして今回5大会連続出場を果たした46歳のDL脇坂康生選手(パナソニック)ら日大OBがチームの中心だった。時代は変わり、近年の「JAPAN」は木下選手をはじめ立命大勢の台頭が目立つ。


 前回大会で主将を務め、調整不足を理由に候補の段階で辞退したLB古庄直樹選手(オービック)も立命大出身だ。
 その古庄選手が「あいつが後ろにいると思うと、安心してプレーできると」話すDB三宅剛司選手(オービック)、3度目の世界選手権、33歳のベテランQB高田鉄男選手(パナソニック)、エネルギッシュで献身的なプレーが魅力のWR宜本潤平選手(富士通)ら、今回の代表の中で立命大出身選手は15人を数える。


 日本代表を率いる森清之ヘッドコーチからは、秘策を携えて敵地に乗り込むのではないかという気概と、勝負師としての覚悟のようなものが伝わってくる。
 かつて無敵を誇ったアスリート集団「アニマルリッツ」の面々が要所を固める「森JAPAN」が、3大会ぶりの王座奪還に挑む。(編集長・宍戸博昭)

【写真】壮行試合の後スタンドに向かってあいさつする日本代表WR木下典明選手=撮影:Yosei Kozano、6月14日、富士通スタジアム川崎