アメリカンフットボールの日本選手権(ライスボウル)は1月3日、東京ドームに3万361人の観衆を集めて行われ、社会人代表の富士通が学生代表の関学大に33―24で競り勝ち、初優勝を果たした。
 同ボウルは社会人の6連勝で、対戦成績は社会人の20勝12敗となった。4年連続出場で、13年ぶり2度目の日本一を目指した関学大は、一時富士通からリードを奪う場面もあったが、勝負どころでミスが出て逆転された。
 最優秀選手には2TDを挙げた富士通のRBジーノ・ゴードンが選ばれた。


 第4クオーターの攻防が勝敗を分けた。富士通は23―24と1点をリードされて迎えた4クオーター開始早々に、QB平本恵也が自陣から投げたパスを関学大のDB岡本昴大にインターセプトされた。
富士通ディフェンスはこの場面で前進を許さず、第4ダウンでギャンブルに出た関学大のQB斉藤圭のパスを、DBアルリワン・アディヤミがインターセプトしてピンチをしのいだ。
 富士通は敵陣深くからスタートしたこの攻撃を、RBゴードンの逆転TDランに結びつけると、さらにこの日4FGを決めたK西村豪哲のキックで突き放した。


 関学大は前半にWR木戸崇斗から木下豪大へのパスでTDを決めるなど、スペシャルプレーを多用。また、甲子園ボウルの日大戦と同様に、RB橋本誠司の中央のランで力勝負を挑み、富士通ディフェンスを慌てさせる場面もあった。しかし、パントを蹴らずに攻めた第4ダウンのギャンブルがことごとく失敗するなど、強気の作戦が裏目に出た。


 【富士通・藤田智ヘッドコーチの話】
 選手たちが状況に左右されずに、最後までやるべきことをやり続けてくれたのが最大の勝因。(QBキャメロンの欠場について)不安が全くなかったと言えばうそになるが、平本も地力のある選手なので信頼していた。関学はいいチームなので簡単には勝たせてもらえなかったが、われわれがさらに成長するきっかけをもらった。


 【富士通・DB今井善教主将の話】
 苦しい試合になったが、みんなが集中して試合に臨むことができた。今までチームを支えてくれた人たちに感謝したい。日大や立命大など大学時代に関学に負けているメンバーも多いので、モチベーションは高かった。(来季は追われる立場になるが)連覇に向けてチャレンジャーとして挑戦し続けることに変わりはない。


 【関学大・鳥内秀晃監督の話】
 本当に力のあるチームを倒すためには、自分たちがミスをしていてはしんどい。(スペシャルプレーは)全部成功させなければならなかった。そうしなければ社会人には到底勝てない。今年のチームは優しかったなという印象。最後はこういう結果になったが、彼らなりに頑張ってよくやってくれたと思う。


 【関学大・RB鷺野聡主将の話】
 ドライブを完成できなかったことが悔しい。(オフェンスは)プラン通りうまくいった部分もあるし、そうでないこともあった。スペシャルプレーは惜しかったでは意味がない。完璧に決めることができなかったことが自分たちの弱さ。この経験を後輩たちに伝えていき、いつか目標を達成してほしい。

【写真】最優秀選手に選ばれた富士通のRBゴードン=3日、東京ドーム