大学時代のリーグ戦の舞台だった駒沢第二球技場に久しぶりに行ってみた。
 1964年の東京五輪では、ホッケー会場として使われたグラウンドは、雨の日は泥田のようで、ボールが手に付かなかった。全面に人工芝が施された現在とは大違いである。


 11月2日。「駒二」では、高校の関東大会準々決勝の駒場学園と清水国際の試合があった。駒場学園の吉田博正監督には、40年前に東京高校選抜のコーチをされている時に指導を受けたことがある。サイドラインでは相変わらず精力的に動き、厳しい言葉で選手に指示を与えていた。
 末期がんと闘い、入退院を繰り返す清水国際の上松明監督にとって、吉田監督は日体大の大先輩。「お世話になっている駒場に勝って恩返ししたい」という思いをかなえた後輩を、先輩指導者がたたえる光景に胸が熱くなった。


 10月下旬、静岡市にある学校を訪ねた際に、練習を少しだけ見させてもらった。失礼な言い方だが、プレーの完成度の高さと統率のとれたチームワークには正直驚いた。
 高校生は精神的にも肉体的にも日々成長する。東京の強豪を破った勢いもある。確固たる信念を持つ43歳の監督が率いる、創部20年の節目を迎えた清水国際のフットボールには、見る者の心を揺さぶる何かがある。(編集長・宍戸博昭)

【写真】駒場学園に勝った試合後、取材に応じる清水国際の上松明監督=11月2日、駒沢第二球技場