体育会のクラブに所属している学生は、在学中に「校歌」を歌う機会が多い。関学大は「Fight On」というアメリカンフットボールだけの部歌を持っているが、甲子園ボウルなどでスタンドと一体になって歌い上げるのは校歌「空の翼」である。
 ラジオ体操の音楽が流れると自然と体が動くように、卒業生が校歌の歌詞を暗記している確率は、愛校心のバロメーターと言えるかもしれない。
 時代とともに、応援風景にも変化が見られる。最近の主流は、応援指導部とチアリーダーが連係して声援を送るスタイル。客席に陣取った“学ラン組”がたたく太鼓の大音量に、観客が顔をしかめるというシーンは、あまりお目にかからなくなった。
 試合後のエールの交換は、学生スポーツらしい習慣で個人的には大好きだ。ただ、ブラスバンド部はあるが、応援指導部がない大学もあり、この場合エールは一方通行になる。こういう場面に遭遇すると、何とも複雑な気分になる。
 九州学生リーグでは、試合後に両チームの主将が、客席に向かって大声であいさつをするしきたりがある。負けたチームのキャプテンが、涙をこらえながら応援のお礼を述べる姿は、見ていてすがすがしい。
 国内の学生リーグは、各地で開幕した。フィールドの主役は選手だが、各校の「文化」を反映した応援風景も、会場に足を運ぶ楽しみの一つである。(編集長・宍戸博昭)

【写真】大学スポーツの試合会場では、応援指導部とチアリーダーの連係した応援を見ることができる