日本の新聞では「ヘッドコーチ(HC)」を「監督」と表記する場合が多い。古くは武田建(関学大)、篠竹幹夫(日大)、水野彌一(京大)の3監督が大学アメリカンフットボール界の「御三家」だった。関学大は後に伊角富三さんが武田さんを引き継ぎ、名門の地位を確固たるものにした。
 時代の流れもあって、監督よりHCという肩書きを好む指導者が増えている。森清之(リクシル)、大橋誠(オービック)、藤田智(富士通)の3HCが、さしずめ「新御三家」といったところか。
 森、藤田両HCは、水野さんが手塩にかけて育てた最高傑作である。水戸黄門に例えるなら、茶目っ気のある助さんが藤田HC、実直な格さんが森HCか。
 日本のトップリーグでしのぎを削る3氏の後に続く指導者も育ってきているが、まだその座を脅かす人材は出てきていない。
 パールボウルで富士通との激戦を制した大橋さんは試合後、自らのミスを詫び、来年1月3日のライスボウルでの5連覇を選手と誓い合った。チームは8月に単独で米本土に乗り込む。勝利にどん欲なカモメたちが、翼を休めることはない。(編集長・宍戸博昭)

【写真】試合後、選手たちに檄を飛ばす大橋HC=撮影:Yosei Kozano、2013年