4月12日に開催される、日本代表とドイツ代表の国際親善試合「ジャーマン・ジャパンボウルⅡ」に向けて、ドイツ代表が11日、試合会場となる川崎富士見球技場で公式練習を行った。軽めの調整で汗を流したドイツ代表は、地元川崎市の中学生らと交流し、初勝利を狙う日本戦に備えた。


 ▽日本のラン守備が焦点
 スピード、クイックネス、テクニック。公式練習を見る限りでは、これらは日本代表が全てのポジションで上回っていると言えるだろう。だが、ドイツもその点は計算済み。「小細工をするつもりはない。ランで真っ向から勝負をする」と、マーク・タピー・チームディレクターは言った。


 RBダニー・ワシントンは、2010年にドイツで開催された「ジャーマン・ジャパンボウル」にも出場したタフなランナー。サイズで劣るDLがスピードでドイツのラン攻撃のスキームを崩して、若手中心の日本代表の中でも、特に経験が少ない期待のLB陣が確実にタックルできるかが勝敗の鍵を握るだろう。


 ▽QB菅原の課題
 昨年のあずまボウル、甲子園ボウルで身長167センチの日大QB高橋遼平のパスが法大、関学大の守備にことごとくディフレクトされた。同じことが12日の試合でも起こり得る。
 2009年のノートルダム・ジャパンボウルに出場した身長172センチのQB菅原俊(オービック)のパスが、何度も相手守備にはじかれていたからだ。


 今回のドイツ代表DLは207センチのセドリック・クラークを筆頭に、全員が身長190センチ以上。米国ほどのプレッシャーはないだろうが、手を上げられただけでも菅原にとっては、普段の試合とは全く異なる視界でのプレーとなる。
 左右に動いてのプレーという選択肢も含めて、早い段階でアジャストしてパスを投げ込むことができるのか。
 菅原は12、13年にオービックの遠征でドイツのチームを相手に結果を出している。しかし、今回の相手は代表チーム。どこまでレベルの高いパフォーマンスが出来るかが、「日本代表・菅原」の試金石になる。


 ▽ドイツ期待の星
 ドイツのエースQBは、フル代表は今回が初招集となる22歳のマルコ・エンフリッドだ。
 2010年に米フロリダで開催された、19歳以下の世界選抜と米国選抜の試合で、
世界選抜のエースQBを務めた逸材だ。196センチの長身で、スローイングも安定している。スキルポジションの中では最もレベルが高い選手の一人だ。「日本は素晴らしいチームだが、恐れることはない」と落ち着いている。


 日本代表守備陣がパスで崩されることはないだろう。ドイツのWRに能力の高い選手がいないことと、オービック、パナソニックなどから選出されているDB陣は、過去2シーズンのXリーグで、本格派の米国人QBケビン・クラフト率いるIBMのパス攻撃を経験している。
 たとえフロントのプレッシャーがかからなくても、マンツーマン守備で十分に対抗できるはずだ。


 川崎富士見球技場の新しいメーンスタンドのお披露目も兼ねた一戦。チームの勝利はもちろんのこと、来年スウェーデンで開催される第5回世界選手権へと期待がふくらむ「新生森ジャパン」の試合内容に期待したい。

【写真】ドイツ代表、196センチの長身QBマルコ・エンフリッド=11日、川崎富士見球技場