自宅の倉庫を整理していたら、1シーズンだけプレーした社会人チーム、シルバースター(SS=現アサヒビール)のヘルメットが出てきた。留め金が朽ち、フェイスマスクがとれていたそれには、相手チームのヘルメットの塗料がいくつか付いていた。
 その中にあった金色の塗料は、松下電工(現パナソニック)と横浜スタジアムで対戦したときに付いたものだとすぐに分かった。
 当時は企業チームの全盛期で、クラブチームのSSは実力がありながら「無冠の帝王」と呼ばれていた。「ならば社会人日本一を決めよう」ということで実現したのが1981年のこの試合で、SSは快勝した。
 ライスボウルが、学生と社会人の王者が日本一を争う日本選手権に衣替えしたのが83年度。運営基盤が脆弱という理由で、日本選手権への出場権を与えられなかったクラブチームに、晴れ舞台への道が開けたのは87年シーズンだった。
 企業チームが次々とクラブチームにその形を変えていく今の時代。世の流れとはいえ、不遇の時代にクラブチームでプレーした身としては、隔世の感がある。古びたヘルメットを眺めていたら、遠い昔の思い出がよみがえってきた。(編集長・宍戸博昭)

【写真】宍戸編集長のシルバースター時代のヘルメット