「今年のスーパーボウルは、いまいちだったね」。社内のNFLファンから、こう声をかけられることが多い。
 43―8。シーホークスの一方的な展開になった今回は、試合途中で席を立つ観客がいた。カンファレンス・チャンピオンシップから2週間の準備期間があるようになって久しいが、これだけの大差がついた試合は最近では珍しい。「ブロンコス有利」の下馬評は、前半であっさり覆った。
 野球やサッカーに比べて、アメリカンフットボールは「偶然性を極力排除したスポーツ」である。わかりやすく言えば、勝つための準備をしっかりして、それを選手が確実に遂行したチームが勝つ。ミスをした方が負けなのである。
 試合開始早々のセーフティーによる失点はわずか2点。しかし、このハプニングが名QBペイトン・マニング率いるブロンコスの強力オフェンスの歯車を狂わせてしまったのかもしれない。2インターセプトを含む4ターンオーバーを喫しては、勝負にならない。
 史上最多5度目のシーズン最優秀選手に選ばれたマニングには、どこか「勝ち運」に恵まれないというイメージがつきまとう。コルツのQBとして出場した2010年のスーパーボウルでも、17―31でセインツに屈している。今季、パスの獲得距離などのリーグ記録を打ち立てたスーパースターは、3月で38歳になる。(編集長・宍戸博昭)

【写真】スーパーボウルでシーホークス守備の激しいプレッシャーを受けるブロンコスのQBマニング=2日(AP=共同)