「Silent Night、Holy Night♪」―。クリスマスに特別なイベントがあるわけでもないのに、街を彩るイルミネーションを横目に山下達郎さんの歌声を聞くと、妙に心が騒ぐと同時に寂しさも募る。
 早いもので、国内のアメリカンフットボールは、残すところ来年1月3日の日本選手権(ライスボウル)だけになった。今シーズンも社会人はオービック、学生は関学大が王者に輝き、ライスボウルは3年連続で両者の顔合わせとなった。
 選手個々の力量を比較すれば、経験豊富なオービックの有利に異論を差し挟む余地はない。しかし前回、あと一歩のところで勝利を逃した関学大が見せた戦略性に富んだ戦いぶりは、まだ記憶に新しい。今回はどんな「秘策」を用意して大一番に臨むのか。楽しみである。
 甲子園ボウルで、関東のライバル「日大フェニックス」に完勝した「KGファイターズ」の強みは、フットボールをよく知っていることである。戦力的に劣る部分を戦術でカバーする。一見無駄に見えるプレーも、実は勝つための布石であったりする。アメリカンフットボールという競技の奥深さを、関西学院はいつもファンに示してくれる。
 日本一のタイトル獲得へ―。上ケ原キャンパスに飾られたクリスマスツリーに見守られながら、「青の戦士」は来るべきその日に備える。(編集長・宍戸博昭)

【写真】3年連続の対戦となったオービックと関学大、左からオービックの古庄主将、大橋HC、関学大の鳥内監督、池永主将=撮影:Yosei Kozano、17日、都内