黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの半生を描いた映画「42」が、日本でも公開されている。
 ロビンソンが所属した「ドジャース」が、当時はロサンゼルスではなくニューヨークのブルックリンに本拠地を置いていたことは、スポーツファンならご存知だろう。人種差別と闘いながら、野球選手として成功を収めたロビンソンは、黒人アスリートにとっては憧れの存在である。映画の題名にもなっている背番号「42」は、野球に限らずアメリカンフットボールでも特別なナンバーになっている。
 米国ではNFLドルフィンズの「いじめ問題」が連日メディアで取り上げられている。同僚の白人選手から、行った覚えのない旅行代金を要求された黒人選手は、日常的に自分や家族に対する中傷を受けていた。陰湿ないじめの実態が徐々に明らかになり、事態を重く見たNFLが調査に乗り出した。
 ドルフィンズのケースは氷山の一角との見方もあり、今後他のチームから同様の事例が報告される可能性もある。
 映画好きの友人によれば、ロビンソンの才能を見いだし、ともにバッシングに耐えた実在のゼネラルマネジャー役を演じる俳優のハリソン・フォードが、いい味を出しているのだそうだ。米国社会に根強く残る人種差別について考えさせられる作品だと、その人は教えてくれた。(編集長・宍戸博昭)

【写真】「いじめ問題」の渦中にいるドルフィンズのOLマーティン=2012年、(AP=共同)