球団創設9年目で、チームをパ・リーグ初優勝に導いたプロ野球・楽天の星野仙一監督は「闘将」というイメージが強いが、実は「気配りの人」なのだそうだ。
 阪神の監督時代から、選手だけでなく裏方のスタッフの家族の誕生日に、さりげなく花束を贈るという話は有名だ。スポーツ番組のキャスターをしていたこともある人だから、もともとコミュニケーション能力があるのだろうが、なかなかできないことである。
 「監督から『優勝できたのはお前のお陰だ』と言われたとき、胸にぐっと来るものがあった」。堅実な守備で優勝に貢献した藤田一也二塁手が、NHKの番組でこう話していた。
 守備はうまいが、打撃に難のあった藤田選手は、昨シーズン途中にDeNAから楽天に移籍。我慢強く起用した監督の期待に応え、自慢の守りでチームのピンチを再三救った。
 「この人のために頑張ろう」。こういう気持ちを持った人間がそろったとき、組織は思わぬ力を発揮するものだ。自分の言葉をしっかり持ち「おとこ気」を感じさせるリーダーには、気まぐれな勝利の女神も思わずほほ笑んでしまうのだろう。(編集長・宍戸博昭)

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