各地で猛暑の7月を迎えています。ここ清里高原でも30度を超える日もあります。木陰に入るとさわやかな風に一息つきますが、今年は暑い夏になりそうです。


 スポーツの現場でも十分な注意と対策が必要です。(公財)日本体育協会では熱中症予防の原則を「熱中症予防5カ条」としてまとめ、熱中症事故をなくすための呼びかけを行っています。
①暑いとき、 無理な運動は事故のもと
②急な暑さに要注意
③失われる水分と塩分を取り戻そう
④薄着スタイルでさわやかに
⑤体調不良は事故のもと


 今回は③のスポーツによって失われる水分と塩分について注目します。
 こまめに水分を補給するのは周知の事実。体温の上昇を抑える役目も果たします。 また、汗からは水分と同時に塩分も失われますので塩分の補給も必要です。水分の補給には0・1~0・2%程度の食塩水が適当とされています。


 緊急性の高い場合は、電解質と糖質のバランスが整えられた経口補水液ですぐに体に吸収されることが必要ですが、「予防」として考えるには食品で十分に補えます。


 練習前の朝食は、消化の時間を考慮して十分なエネルギー量を確保することが大切です。と同時に、栄養のバランスにも注目してサラダや果物、卵や納豆、乳製品で十分なミネラルやビタミンも整えましょう。


 今の時期、私のおすすめは梅干しです。先月、自然学校に集ったご家族と一緒に約200キロの青梅を収穫して梅漬けを作りました。
 完熟のフルーティーな香りのする梅は、一晩水にさらしてあく抜きをした後塩漬けにします。まもなく迎える梅雨明けと同時に、三日三晩干して梅干しにします。
 出来上がった梅干しは梅酢に戻してしっとり仕上げてもよし、乾燥を保って携行するもよし。皆さんはどちらがお好みですか。


 中梅一粒(約7グラム)には塩分約1・5グラムが含まれます(文部科学省食品成分データベースより)。
 ナトリウムに換算すると約610ミリグラム、経口補水液500ミリリットル、ペットボトル1本分に相当します。
 夏場の暑さでも腐らない梅干しは、持ち歩くにもうってつけです。水分補給と同時に梅干しも少々。一緒に塩分の補給になりますね。普段の補食にプラス、ぜひお試しください。


大柴 由紀(おおしば・ゆき)プロフィル
 管理栄養士。奈良女子大学食物学科卒業後、大阪市立環境科学研究所附設栄養専門学校で栄養士免許取得。1998年財団法人キープ協会入社。レストラン勤務の傍ら、料理に自然の恵みを表現するため、八ヶ岳の自然を大切に循環型農業で米や野菜を育てる農家との交流を深める。2000年7月キープ自然学校開校。アメリカンフットボールと出会う。公益財団法人キープ協会勤務。学校法人新宿調理師専門学校講師、日本ウエルネス学会常任理事、山梨県栄養士会理事を務めている。

【写真】しっとりした梅漬け