アラフィフのフットボーラーたちが、「アメリカンフットボール復興」へと立ち上がった。
 1984~88年に、大学でアメフトに打ち込んだ各校OBの同期会が今月2月7日、大阪市内で開かれた。


 「88大同期会 in KANSAI」。88年卒業(一部例外も…)組の同期会は、昨年の東京開催に続いて2回目だ。
 立命大、関学大、京大など関西を中心に21校約70人が参加。86、87年度と2年連続で京大を日本一に導いた水野彌一前監督をスペシャルゲストに迎え、旧交を温めた。


 とは言ってもただの同窓会ではない。大学やディビジョンの枠を越えて親交を深め、人気や競技人口が伸び悩むアメフトの振興へ、力や知恵を出し合おう、貢献していこうという認識の共有が、この同期会の大きな狙いだ。


 なぜ88年組なのだろう。
 現役当時、世の中はバブル期に突入、そのピークへと向かっていた。日本のアメフト界も空前の好景気の恩恵を受ける。
 本場米国のカレッジの公式戦、オールスターゲームが毎年、日本で開かれた。日本の学生の試合にも冠スポンサーがつき、銀行をはじめ企業チームが相次いで設立された。


 一方、2年連続日本一など京大の文武両道の活躍で、世間のアメフトに対する注目度も急上昇。それまで観戦したことがなかった人も含め、スタジアムに大勢のファンが足を運んだのもこのころだ。
 日本アメフト界の最も華やか時代を知る世代が、復興の牽引役として一番ふさわしい。そんな責任と自負があるのかもしれない。


 88年組を代表するスーパースターの一人で、関学大OB堀古英司さんは、フェイスブック上に「日本のアメフト復興会議」を立ち上げたり、大学OB対抗のチャリティフラッグフットボール大会を主宰したりするなど、米国ニューヨーク在住ながら競技の振興に力を注いでいる。


 同期会にはビデオで登場。「88年組が先頭に立ち、アメフトの普及、振興を」と呼び掛けた。
 司会進行を務めた立命大OBの前川雄介さんは「復興、振興に頑張ろうと認識し合うことができた」と手応えを感じた様子。具体的な取り組みについては「各大学単位で、小学生向けにフラッグフットボール教室を開くなどが競技の裾野を広げるには近道」と指摘する。


 幹事の甲南大OB青木豊さんも「まずは、子どもたちに楕円のボールに親しんでもらうことが大事。高校や大学でアメフトを始める動機付けにもなるはず」と、フラッグフットの普及が鍵を握るとの考えだ。
 アメフトに愛された88年組が、新たにまく種が、どんな花を咲かせ、実を結ぶのか。今後の動きから目が離せない。(神戸新聞社論説委員・志賀俊彦)

【写真】「同期会」には21校から約70人が集まった=写真提供・神戸新聞社