4月30日(日本時間5月1日)に開幕した2015年NFLドラフトに、元ビルズQBジム・ケリーさんや元ベアーズLBディック・バトカスさん、元スティーラーズCBメル・ブラントさんら往年の名選手が登場する。もちろん指名を受けるためではない。


 ドラフト2日目に行われる2巡目指名で、元所属チームの代表として指名を読み上げるのだ。全32チームを代表し、32人の元選手たちが「NFLレジェンド」として招待されているのである。
 さらに彼らは1日目の開幕前に行われるレッドカーペットでも指名有力選手らとともに登場し、メディアやファンに対応する予定だ。


 こうしたドラフトでのNFLレジェンドによる指名は、ドラフト2日目を盛り上げようという人気振興策である。
 1巡目の指名はNFLコミッショナーが行っており、これは今も変わらない。指名後コミッショナーと指名選手が背番号「1」のジャージーとともに記念撮影を行うのは恒例になっている。


 一方、2巡目半ば以降は、指名読み上げはコミッショナーからリーグ幹部に代わるのも通例となっている。
 このことからどうしてもファンの関心が下がる傾向にあった。特に2010年から3日制になったことで、1巡の1日目が終わると一旦気持ちが切れることになってしまう。
 そのため、2011年から2日目に行われる2巡でNFLレジェンドによる指名読み上げが行われるようになったのだ。


 NFLは人気拡大にこうした元選手を盛んに活用している。その典型がスーパーボウルウィークで、元選手やセレブが出場するフラッグフットボールイベントやゴルフコンペなど、いくつものイベントが毎年開催されている。また各チームでも1年を通して元選手のサイン会などが盛んに行われている。


 人気があり、さらに現役選手のようにけがの心配もなく、選手会の縛りもない元選手をうまく活用し、リーグの更なる人気拡大につなげているのだ。


記事提供=「NFL Japan BIZ」
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渡辺 史敏 (わたなべ・ふみとし)のプロフィル
1964年生まれ。明治大卒。雑誌編集者を経て1995年に渡米。ニューヨークを拠点にNFLやサッカーなどスポーツ、ITの分野で取材・執筆活動を行う。2014年4月に帰国。フリーランス・ジャーナリスト活動を行う他、NFLの日本窓口、NFLジャパンリエゾンオフィスのPRディレクターに就任。

【写真】昨年のドラフトで指名読み上げ前にチームロゴの入ったセーターを披露する元レッドスキンズの名LBロンドン・フレッチャーさん(AP=共同)