40%を超える視聴率、総視聴者数1億6000万人超という驚異的な数字が確実に望めるスーパーボウルの全米テレビ中継。当然ながら各テレビネットワークにとっては、のどから手が出るほど放送したい番組だ。


 ではどのように放送担当局は決められているのだろうか。実は伝統的に放送権を持つ地上波ネットワークの持ち回りとなっているのだ。
 以前紹介したように、現在は日曜午後に開催されるAFCのゲーム放送権はCBSが、NFCのゲーム放送権はFOXが、さらにサンデーナイトフットボールはNBCが保有している。そのため、放送契約が現体制となった2006年シーズンの第41回大会からはCBS、FOX、NBCの順番で放送が繰り返されているのだ。


 そのため、昨年2月に開催された第48回大会はFOXが放送し、今年2月1日に行われた第49回大会はNBCが放送を行うことになっている。


 アメリカでの放送契約は、昨年2021年シーズンまで更新された。そのため、この順番での放送は2022年2月に開催する第56回大会まで続くのがほぼ確実となっている。


 一方で、マンデーナイトフットボールを放送しているESPNは? 4大ネットワークであるABCは?と思う方もいるかもしれない。


 ESPNはケーブルチャンネルで、地上波ではないことが理由であり、ABCは同じディズニー系列でESPNがあるものの、現在NFLの放送権を有していないため、スーパーボウルの放送権を得ることができないのである。


 実はABCは2005年までマンデーナイトフットボールを放送していた。そのため、やはり3年ごとにスーパーボウルを放送していたのだが、2006年の第40回大会を最後に放送権を失ったのである。


 NBCもNFLの放送権を手放した1998年から2005年までは放送できなかったし、1994年にNFLの放送権を獲得したFOXが初めてスーパーボウルを放送したのは1999年の第33回大会だった。


 スーパーボウルの放送権は、NFLのテレビ放送契約に対するご褒美的存在なのである。実際それで得られる結果を考えれば、この上ないご褒美だといえるだろう。


記事提供=「NFL Japan BIZ」
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渡辺 史敏 (わたなべ・ふみとし)のプロフィル
1964年生まれ。明治大卒。雑誌編集者を経て1995年に渡米。ニューヨークを拠点にNFLやサッカーなどスポーツ、ITの分野で取材・執筆活動を行う。2014年4月に帰国。フリーランス・ジャーナリスト活動を行う他、NFLの日本窓口、NFLジャパンリエゾンオフィスのPRディレクターに就任。

【写真】スーパーボウルは各局の持ち回りで中継されている(AP=共同)