11月23日に横浜スタジアムで関東学生リーグの優勝を懸けた一戦、日大―法大が行われる。今季のリーグ戦を取材したマスコミ関係者が、大一番を予想した。


 【河合香(日刊スポーツ新聞社)優勝予想=法大】
 大方の予想は日大有利だろうが、総合力で法大に分があると見る。確かに日大選手の能力は高く、特にセカンダリーは素晴らしい。戦力的には日大だが、ここにきて攻撃がもう一つ。何より、昨季の甲子園ボウルで打つ手がなかったのが気になっている。
 真っ向勝負なら日大も、そこには戦略、戦術が加わると法大が一枚上手。戦力もビッグネームもいないが粒はそろい、リーグ戦では2004年から73連勝という安定感がある。
 1990年代から関東を制してきた伝統の力に、チームにその経験と戦術が受け継がれている。ここまでは手の内を見せず、勝ちに徹してきた印象で、大一番に仕掛けてくるのは間違いない。
 日大も篠竹監督率いる黄金時代は策略を駆使したが、最近は力を全面にして低迷を打破した。戦術的にはまだ途上段階にあると思われる。


 【生沢浩(ジャパンタイムズ)優勝予想=日大】
 日大はQB高橋遼平とWR岩松慶将のホットラインが強力だ。これまでもいくつもビッグプレーを決めてきた。ここぞという時にロングゲインまたはTDを奪えるコンビネーションは大きな武器だ。
 ディフェンスも普段の練習で強力なパスオフェンスと対決しているためか、セカンダリー陣のパス守備は堅い。
 法政は伝統のスピーディなランが魅力だ。近藤濯と併用される2年生QB鈴木貴史とRB廣澤達也、田邊僚はそれぞれ関東TOP8のラッシングで2~4位にランクされる。
 ディフェンスは小林貴を中心としたDLが強く、スクリメージランをコントロールする。DLがOLのブロックを受け止めるため、LBが自在にプレーできるのが強みだ。
 ともにオフェンスが爆発的な力を発揮する一方でディフェンスの失点も少ない。11・23決戦はロースコアで展開すると予想する。ロースコアゲームではオフェンスにそれほど多くのチャンスが訪れない。
 その少ないチャンスをいかにものにできるかが勝敗を分ける。お互いに辛抱強く得点機を待つ展開になると思うが、そうなるとパスでビッグプレーを生むことのできる日大に分がある。


 【松元竜太郎(共同通信社)優勝予想=日大】
 リーグ戦6試合、数字だけを比較すると日大と法大のチーム力はほぼ互角のように見える。だが、両者はパス守備において大きな力の差が存在する。早慶との試合を振り返ってみると、日大はパスラッシュが甘かった時でも、DB森亮輔ら能力の高いセカンダリーの個人技でパスを防いでいた。
 一方、法大のDB陣はWRに完全に抜き去られる場面が何度かあった。昨年の関東決勝では、日大のWR岩松がショートパスから独走して試合を決めた。先発が予想されるQB高橋遼平も昨年より成長して、決定力のあるWR陣とのコンビネーションは向上している。
 DL小林貴、LB早坂亮を中心とした法大守備のフロントは安定しているので、堅い試合展開になるだろうが、1試合を通して日大のビッグプレーを防ぐのは厳しいだろう。
 一方、法大に勝機があるとすれば、早大戦でも窮地を救ったオプションQB鈴木貴を起用したシリーズでの奇襲が考えられる。昨季からのレギュラーが多く残り、経験豊富な日大守備を少しでも慌てさせる展開に持ち込みたいところだ。

【写真】勝敗の鍵を握る2年生QB。正確性の高いパスを投げる日大の高橋と、オプションキープのランを得意とする法大の鈴木