アメリカにおけるNFLの絶大な人気とビジネスを支える最も大きな要素がテレビ中継である。今回はその人気ぶりをデータで紹介してみよう。


 まず視聴率などを調査するニールセンの発表によれば2013年レギュラーシーズンのNFLテレビ中継のユニーク視聴者数は2億500万人。これはテレビを見ている全米総世帯数の実に81%に上る。さらに各ゲームの平均視聴者数は1760万人だった。


 NFL中継がどれほどすごいのかがわかるのが、プライムタイムにおけるデータだ。プライムタイムは日曜の19~23時、月~土曜の20~23時の最も視聴者が多くなる時間帯である。
 NFLでは日曜夜のサンデーナイト・フットボールや月曜夜のマンデーナイト・フットボールが開催、中継されている。2013年のNFLプライムタイム中継の平均視聴者数は2030万人、これに対し放送全体の平均視聴者数は700万人だ。普通の番組の3倍近い視聴者を集めているのである。


 さらにNFLが開幕し、各テレビ局が新しくドラマやリアリティー番組など力を入れた新番組を一斉に放送する秋のシーズンで見た場合、昨年視聴者数ランキング上位35番組のうち34番組をNFL中継が占めた。
 トップは11月28日、感謝祭の休日にCBSが放送したレイダーズ対カウボーイズで3170万人である。ちなみにNFL以外で唯一ランクインしたのは、同じ11月28日の午前中にNBCが放送したニューヨークの感謝祭パレード中継で2520万人の22位だった。
 また、本来出掛ける人が多いはずの日曜昼の中継においてもNFCのゲームを中心に放送しているFoxは平均2110万人を集めている。


 では他のメジャープロリーグのテレビ中継と比較するとどうだろうか。ベースボール、MLBの場合、Foxが全米放送する土曜のパッケージで見ると2013年の平均視聴者数は240万人となっている。
 バスケットボールのNBAの2013~14年シーズンで見てみると、平均視聴者数は188万人だ。放送局別で見ても最も多かった地上波のABCにおいても364万人に過ぎない。
 プロスポーツという分野においても、NFLのテレビ中継は圧倒的な数字をたたき出していることがわかるだろう。(NFL JAPAN 渡辺 史敏)


渡辺 史敏 (わたなべ・ふみとし)のプロフィル
1964年生まれ。明治大卒。雑誌編集者を経て1995年に渡米。ニューヨークを拠点にNFLやサッカーなどスポーツ、ITの分野で取材・執筆活動を行う。2014年4月に帰国。フリーランス・ジャーナリスト活動を行う他、NFLの日本窓口、NFL ジャパン リエゾン オフィスのPRディレクターに就任。

【写真】圧倒的な人気を誇るNFLのテレビ中継=提供:NFLJAPAN