週刊「TURNOVER」がスタートしたのは、ロンドン五輪直後の昨年8月23日だった。それから1年、小欄は大幅にバージョーンアップしリニューアルすることになった。個性豊かな執筆陣を各方面から迎え、一層ファンに愛されるウェブサイトとして、アメリカンフットボールだけでなくフラッグフットボールなど、さまざまな話題を提供していきたいと考えている。


 ページを彩る新スタッフは魅力十分だ。まずNFLヨーロッパ、国内では日本社会人Xリーグのアサヒ飲料などでRBとして活躍した中村多聞さん。「河川敷の草フットボールからNFLまで」。あらゆるレベルのアメリカンフットボールを経験した多聞さんには、NFLを中心に独自の切り口で語ってもらう。大阪人らしいユーモアあふれる筆致が、今から楽しみだ。


 高校、大学、社会人の試合でサイドラインを駆け回るテレビリポーターの小西綾子さんの参加も心強い。高校時代にアメフット部のマネジャーとして活躍した小西さんには、リーグ戦からボウルゲームまで、女性ならではの視点で選手たちの本音を引き出してもらえれば、と思っている。


 大学、社会人で花形ポジションのQBとして長年活躍した新生剛士さん。国内外で「QB道場」を開講し、チームの司令塔の育成に力を注ぐ新生さんには、QBの技術だけでなく精神面の大切さや肉体改造についても細かく語ってもらう。現役コーチの分かりやすいアドバイスは、現役選手にとっては大いに参考になるだろう。


 毎日新聞社カメラマンの小座野容斉さん。泊まり勤務明けでもXリーグの試合取材を欠かさない、超人的な体力と気力の持ち主。根本にはフットボールに対する深い愛情がある。レンズ越しに一瞬を切り取る鋭い感性で、国内のフットボールの光と影を映し出すコラムに期待がかかる。


 最後に紹介するのは共同通信社の大先輩、丹生恭治さん。関学高、関学大ではセンターとして活躍。卒業後は東京新聞社、共同通信社でスポーツ記者として健筆をふるってきた。1977年の伝説の名勝負、関学大と京大の大一番ではテレビ解説者を務めた。「涙の日生球場」と語り継がれる一戦での母校の劇的な逆転勝利に、放送席で思わず涙したという話は有名だ。米カレッジフットボールに造詣が深い丹生さんには、NFLとはひと味違う大学フットボールの魅力を存分に伝えてもらう。


 「面白そうだけど、ルールが難しくて」というスポーツファンに、少しでもアメリカンフットボールの楽しさを伝えようという目的で立ち上げた週刊「TURNOVER」。戦力が整い、編集者の「セーフティーブリッツ」にも力が入る。新装開店の小欄に乞うご期待―。

【写真】社会人選手権で最優秀選手に選ばれた中村多聞さん=2000年、東京ドーム