米大学フットボールの開幕を前に、有力紙「USAトゥデー」が監督投票のランキングを発表した。
 全米大学体育協会(NCAA)フットボール部門のボウル・サブディビジョン(FBS=旧1部A)各校の、強弱を推し量るランキングは数多くの種類があり、NCAAではこのUSAトゥデーのものと、AP通信のものとを紹介している。
 両者とも開幕前、レギュラーシーズンの各週、選手権大会終了時にランキングを発表する。


 今回のランキングは、選ばれた有力校の監督が25校連記で投票し、1位に25点、2位24点…25位1点を与えて集計し、その得点順に25校を並べる。
 一方APは記者投票で、全米の有力紙のフットボール担当記者が投票、これを集計してランキングをつくる。


 こうしたランキングは今世紀の初めから、さまざまな人物がさまざまな形式で作成してきたが、1936年にAP通信が有力な記者を集めて現在と同じような仕組みでランキングをつくった。
 1950年にはライバルのUPI通信が監督を投票者に依頼して後を追った。


 APの記者投票は現在まで途切れることなく続き、投票数は少しずつ数を増やして昨年は60人余りを数えた。
 一方監督投票はUPIのマスコミ撤退の後、スポーツ専門局ESPN放送網や全国紙USAトゥデーが引き継いで今日を迎えた。


 投票者は近年、APのとほぼ同数の60人前後で推移したが、今年は少し増やして65人となっている。まだ発表されていないが、APの方も増やしているかもしれない。


 さて監督投票の1位だが、これはアラバマ大が2位以下を大きく引き離してトップに立った。65人中49人が1位に推し1603点が記録された。
 2位はオハイオ州立大で1512点を獲得、1位票は5だった。3位は1434点、1位票4のフロリダ州立大。4位は19点差の1415点で南加大が続いた。


 我田引水めくが、3週間ほど前のこのコラムに1位から4位までが全く同じランキング順位の記事があったことを、思い出される方がいらっしゃるのではないかと思う。
 あれはその時点で手に入った専門誌3誌のランキングを、監督投票や記者投票に倣って集計してみた記事である。


 50票、60票と集計すれば少しぐらいへそ曲がりなランク付けがあっても、その特異性は「多数票」に吸収されて目立たなくなる、というようなことを少し書いた。
 しかもこの時に使ったのは特殊な投票ではなく、専門誌のまともなランキングである。監督投票や記者投票に似たものができるのではあるまいかと、密かに期待した。そして当たらずといえども遠からず、という結果が得られたのだった。


 さて監督投票に戻るが、今回のランキングではクレムソン大が1368点で5位につけた。1位票は7票入り、2位以下では最も多かった。さすが昨季の王者の貫禄といえた。
 ちなみに1位票というものは、あまり散らかることがないのが普通で、その意味では4校に分かれたのは妥当だった。


 この後、6位から8位までの3校が、わずか20点の間にひしめいた。1257点のペンシルベニア州立大、1245点のワシントン大、1237点のオクラホマ大である。
 なお私の3誌集計ではこの3校がひとかたまりで同点の5位、クレムソン大は小差の8位となっている。


 ランク9位は8位と278点もの大差がつき、959点でミシガン大。10位には936点でウィスコンシン大とビッグ10勢が並んだ。


 リーグ別に見るとやはり南東リーグ(SEC)のチームが6校と多く、1位のアラバマ大に続いて、12位ルイジアナ州立大(LSU)13位オーバーン大、15位ジョージア大、16位フロリダ大と並び、24位にはテネシー大が顔を出した。


 5校が並ぶのが大西洋岸リーグ(ACC)。3位フロリダ州立大、5位クレムソン大のほか、17位ルイビル大、18位にフロリダのマイアミ大、22位バージニア工科大が登場する。


 もう一つ5校を数えるのがビッグ12。8位につけたオクラホマ大に続いて、11位オクラホマ州立大、19位カンザス州立大、20位西バージニア大と並び、名門テキサス大が23位で締めくくった。


 ビッグ10は2位オハイオ州立大を筆頭に、6位ペンシルベニア州立大、9位ミシガン大、10位ウィスコンシン大とベスト10に4校が入る盛況だったが、後が続かなかった。
 26位以下のチームもポイントを数えれば、なんとなく順位もつき、ノースウエスタン大が35位で、ネブラスカ大が36位といった数字も出てくるが、もちろんこれはランク外扱いとなる。


 太平洋12大学は4位の南加大、7位のワシントン大に次いで、14位スタンフォード大で、その先が25位ユタ大と、ビッグ10同様の4校に終わっている。


 ともあれ5大リーグで24校を占めた。残る1校はアメリカン体育連盟(AAC)の南フロリダ大で、順位は21位。
 かつてはこうした位置に必ず独立校のノートルダム大が顔を出していたものだが、今回はランク外で、あえていえば29位だった。

【写真】有力校がひしめくSECのアラバマ大―テネシー大(AP=共同)