10月も半ばを過ぎると、ランキング上位の有力校の中で、シーズン初黒星を喫したチームがまるで落ち葉が散るようにはらり、はらりとランキングの下位へ落ちていく風景が見られる。


 当たり前のことなのだが、これはこれで物悲しい。ところが第9週、10校を切っていた全米大学体育協会(NCAA)フットボール部門のボウル・サブディビジョン(FBS=旧1部A)の全勝チームが、なんと一挙に4校もドサドサッと転落し、わずか5校に減ってしまった。


 まずはビッグ12。ランク8位6位のベイラー大が、下位ではあるが名門校(もちろんランク外)のテキサス大に34―35と1点差で苦杯を喫した。
 また10位9位のウエストバージニア大は20―37で、これまたランク外のオクラホマ州立大に敗れた。そしてビッグ10では7位6位のネブラスカ大が両ランク11位のウィスコンシン大に延長の末、17―23の初黒星。山岳西部連盟(MWC)では、両ランク13位のボイジー州立大が、ランク外の古豪ワイオミング大に28―30で黒星を付けられた。


 全勝チームに土がついたほかにも番狂わせがあり、ランキングの末尾で健闘していたアメリカン体育連盟(AAC)の海軍士官学校は、ランク外のサウスフロリダ大と激しい得点争いを展開し、45―52で敗れた。
 南東リーグ(SEC)では、両ランク18位のテネシー大がランク外のサウスカロライナ大に21―24と1FG差で黒星を喫し、テキサス農工大、アラバマ大と続いたリーグ戦に3連敗する憂き目を見た。


 無論、接戦も数を増している。27日の木曜日には大西洋岸リーグ(ACC)で、両ランク3位のクレムソン大が12位14位のフロリダ州立大と天下分け目の決戦を37―34で辛くも制し、全勝を守ったのをはじめ、ランク末尾のバージニア工科大が39―36で食い下がるピッツバーグ大を退け、両ランク5位のルイビル大も32-25と勝ちはしたが、ランク外のバージニア大に1TD差と粘られた。


 ビッグ10では前週不覚の黒星を喫し、6位8位へ後退したオハイオ州立大がノースウエスタン大に粘られ、24―20の辛勝だった。ランキング上位校にとって、1TD差以下のスリリングな展開が目立つ週でもあった。


 ビッグ12の古豪、テキサス大が35―34でベイラー大を下した番狂わせもその好例である。改めて言うまでもなく、昔からテキサス大はランキングの常連校であった。
 しかしここ2年ほどはベスト25にもさっぱり縁がなかった。一方、ベイラー大はぐんと力をつけ、リーグを代表してトップ25に、しかもここ3年ほどは一桁のランクに座るのが普通だった。
 しかし古豪は怖い。テキサス大は終始一進一退の競り合いを演じたのち、第4Q半ば過ぎ、26―34から見事な逆転劇を演じて見せた。


 主役は新人QBシャーン・ビューシャーラー。7分9秒、TEアンドルー・ベックへ7ヤードのTDパスを通し、32―34と2点差に追い上げた。さあTFPは。
 ベンチが悩むところだが、ここではベイラー大が「12人」の反則を犯したため、テキサス大はベテランのQBタイロン・スオープスを送り込み、そのゴール前1ヤード半からのQBキープにすべてを託したが、失敗に終わった。


 この後のベイラー大の攻撃をテキサス大は死に物狂いで食い止めた。残り3分余り、自陣20ヤード地点からのドライブをテキサス大は慎重につないだ。トレント・ドミニクが決勝の39ヤードFGを決めてけりをつけたのは、残り時間50秒だった。


 ウィスコンシン大は上出来の滑り出しを見せた。第3Qを終えて2TD、1FGの17点。1TDに抑えて第4Qを迎えた。
 ネブラスカ大はここから猛反撃。QBトミー・アームストロングがTDを奪った後、ドルー・ブラウンがFGを決めて延長戦にもつれ込んだ。


 先攻のウィスコンシン大はRBダー・オガンボウォールが11ヤードを走って6点を先取。ネブラスカ大はQBトミー・アームストロングが第4ダウン8ヤードで投げたパスをSSデコータ・ディクソンにエンドゾーでたたかれ、初黒星を喫した。


 番狂わせにはやはり意外なヒーローの登場が欠かせない。テネシー大を倒したサウスカロライナ大では、レッドシャツの1年生QBジェイク・ベントリーの活躍が光った。
 第2Qには1年生仲間のWRブライアン・エドワーズへTDパスを通し、第4Qの10分過ぎにはTEケビン・クロスビーへのTDパスで大勢を決めた。20本投げて15本を通し、167ヤード2TDと効果的な数字を残した。


 この週はランク1位のアラバマ大がお休み。ミシガン大、クレムソン大、ワシントン大、ウエスタンミシガン大の計5校が、いずれも8戦全勝で11月戦線を迎える。

【写真】格上のウエストバージニア大に勝ち雄たけびを上げるオクラホマ州立大QBメーソン・ルドルフ(AP=共同)