全米大学体育協会(NCAA)フットボール部門ボウル・サブディビジョン(FBS=旧1部A)は早くも第6週。10月7、8日を中心に米国各地で熱戦を繰り広げた。


 この週末はハリケーン「マシュー」が大西洋南岸を襲ったため、8日のFBSの数試合に影響が出た。南東リーグ(SEC)ではフロリダ大とルイジアナ州立大(LSU)、サウスカロライナ大とジョージア大の2試合が順延となった。
 サウスカロライナ大の試合はナイトゲームだったのを翌9日のデーゲームに変更。ジョージア大が28―14で勝ち、影響を最小限に食い止めた。
 しかし、フロリダ大の方は次の予定が立たないまま延期された。アメリカン体育連盟(AAC)でもセントラルフロリダ大とチュレーン大のカードが延期された。


 そんなわけでこの週のランキング校が絡む試合は15試合。ランク校同士の「大一番」は4試合を数えた。その中で最も注目されたのが、SECの両ランク9位のテネシー大と8位7位のテキサス農工大の全勝対決だった。
 地区こそ違え、互いに5戦5勝。テキサス農工大はオクラホマ大から転校してきたQBトレバー・ナイトが好調に滑り出し、パスと自らのランで第1Qに3TDを挙げた。


 第3Q半ばで7―28と差をつけられたテネシー大だったが、ここから猛反撃。RBアルビン・カマラやQBジョシュア・ドブズらが走りに走って、残り49秒にとうとう35―35と追いつき延長戦に持ち込んだ。
 まずは互いにFGを交わして第2延長。ここでテキサス農工大がゴール前1ヤードへ迫って、ナイトの突進で貴重なTDをものにした。


 テネシー大もQBドブズにすべてを託した。ドブズはこの試合34本投げて17本成功。239ヤード、2TDを稼ぎ出すと同時に、自ら110ヤードを走り、3TDを挙げていた。
 だが、この日のテネシー大は見事な攻撃記録を残しながら、ただ一つ不安材料を抱えていた。ターンオーバーである。すでにファンブル5、インターセプトが1。そしてこの正念場で七つ目のターンオーバーが記録された。
 テキサス農工大のSSアルマーニ・ワッツがドブズのパスをいきなりインターセプトし、45―38で激戦にピリオドを打ったのだった。


 激戦といえば23位21位のフロリダ州立大が、両ランク10位のフロリダ州のマイアミ大を20―19で破った大西洋岸リーグの大一番もスリルに富んでいた。
 第2Q半ばで13点を先取されたフロリダ州立大はここから盛り返し、第4Qには20―13と逆転した。だがマイアミ大は残り1分44秒、QBブラッド・カーヤがWRステーシー・コーリーへ11ヤードのパスを通してTDを挙げた。
 ここでフロリダ州立大はDEデマーカス・ウォーカーがマイケル・バッジリーのTFPを見事にブロックしてリードを守った。


 また、このリーグでは記者投票25位のバージニア工科大が、17位16位のノースカロライナ大に34―3と大勝した。
 前週、ノースカロライナ大がフロリダ州立大に競り勝った試合は何だったのかと思わせる内容だったが、逆にバージニア工科大の強烈な守りを称賛する意見もあって、この辺がフットボールの面白さかもしれない。


 この週の番狂わせはAACで海軍士官学校が6位5位のヒューストン大を46―38で破った試合。要所で緻密な攻撃と堅守を見せて譲らず、第3Qに3TDを重ねてヒューストン大を突き放した。
 また太平洋12大学(Pac12)ではワシントン州立大が両ランク15位のスタンフォード大に42―16と快勝。ランク外の南加大が21位23位のコロラド大を21―17で下し、両ランク24位のユタ大がランク外のアリゾナ大を36―23で破った。


 レースの行方は混とんだが、その中で5、6位のワシントン大はオレゴン大に70―21と大勝してリーグで唯一全勝をキープ、貫禄を示した。
 ビッグ12では20位22位オクラホマ大がランク外のテキサス大と「伝統の一戦」。激しい得点争いの末、オクラホマ大が45―40で競り勝った。


 SECのアラバマ大はアーカンソー大を49―30で下し、ビッグ10オハイオ州立大が38―17でインディアナ大を退けてランキング1位、2位は不動。一方、ヒューストン大が大きく順位を下げた。
 またスタンフォード大、ノースカロライナ大、コロラド大の3校が記者、監督の両ランクから姿を消した。記者投票ではオーバーン大、ウエスタンミシガン大、海軍士官学校がランクイン。監督投票ではバージニア工科大、アリゾナ州立大、LSUがそれぞれベスト25入りした。

【写真】「伝統の一戦」はオクラホマ大がテキサス大に45―40で競り勝った(AP=共同)