全米大学体育協会(NCAA)フットボール部門ボウル・サブディビジョン(FBS=旧1部A)は、10月の声を聞いていよいよ本格化する。
 週は第5週。リーグ外との戦いもおおむね終わった。この辺りからリーグ戦の順位争いが厳しさを増してくる。


 前週、南東リーグ(SEC)でオーバーン大に競り負けてランキングから落ちたばかりか、即座に監督が解任されたルイジアナ州立大(LSU)は新任のエド・オジュロン監督の下、これが同じチームかと思いたくなるような見事な試合を展開した。
 ラン中心のオフェンスで、チーム合計418ヤード。RBのダリウス・ガイス、ダレル・ウィリアムズが、ともに3TDずつを記録して大勝した。再出発で盛り上がっているときの対戦相手となったミズーリ大は、すっかり割を食った形である。


 この週はランキング校26チームがすべて登場。21試合に熱戦を展開した。第4Qに大量点を挙げて絵に描いたような逆転劇を演じたカードがあるかと思えば、逆に終盤の猛追を辛くもかわすケースもあって、なかなか変化に富んでいた。
 ランク校同士の大一番は5試合。9月30日金曜日の、10位9位ワシントン大が7位6位スタンフォード大に44―6と大勝した太平洋12大学の試合を除くと、どれも勝負が1TD差以内で決まり、さすが「大一番」と言いたくなった。


 大西洋岸リーグ(ACC)の3位4位ルイビル大と5位3位のクレムソン大は、互いに好QBを擁しているだけに、第2Qから激しい得点争いとなった。
 その結果、勝負強さでは一日の長があるクレムソン大が42―36で勝ち、ホームゲーム19連勝とFBS記録を更新した。この記録はフロリダ州立大と並んでいたのだが、フロリダ州立大がこの日ホームでノースカロライナ大に35―37で敗れたため、クレムソン大の単独首位となった。


 ランクの高いチーム同士の対戦とはいえ、両チーム合わせて9ターンオーバーといささか荒れ気味。特に第2Q7分37秒から同20秒までの17秒間には三つのターンオーバーが出る始末。この間にクレムソン大が14―7と勝ち越すような状態だった。
 クレムソン大はQBデショーン・ワトソンが3インターセプトを許しながらも、306ヤードを投げ、5TDパス、自らのランでは91ヤードを記録するなど、相変わらずの才能を発揮し勝利に貢献した。


 監督投票ランクで23位のノースカロライナ大は第3Q終了時、両ランク12位のフロリダ州立大に28―14とリードした。
 しかし第4Qは互いに譲らぬ激戦を展開し残り29秒、フロリダ州立大はQBデオンドリー・フランソワが2ヤードをスクランブルして35―34とした。勝負ありと見えたが、ノースカロライナ大はQBミッチ・トリビスキーがパスを通してハーフライン付近まで進出。続いてパスインターフェアの反則にも恵まれて54ヤードのFGチャンスを獲得。残り4秒、ニック・ワイラーが貴重な3点を挙げた。


 これは第4Qに21点を挙げながら及ばなかった例だが、SECでは両ランク11位のテネシー大が、先攻する25位20位のジョージア大を追い上げて第4Qに20点を挙げ、34―31で逆転勝ちした。
 第3Qまで14―24とリードされたテネシー大は、第4Qにジョシュア・ドブズの2本のパスで28―24とリードした。しかし、ジョージア大はQBジェイコブ・イーソンがTDパスを決め、残り10秒で31―28とした。
 万事休したかに見えたテネシー大だったが、ドブズがいちかばちかで投げた「マリア様!」のパスがWRジュアン・ジェニングズの腕に納まって34―31で白星を手にした。


 ビッグ10では4位5位のミシガン大が両ランク8位のウィスコンシン大とロースコアの激戦を演じ、14―7で勝ったが、17位16位のミシガン州立大はインディアナ大に21―24と競り負けた。
 両ランク15位のネブラスカ大は第4Qに3TDを奪う一方、ここでイリノイ大を無得点に封じ、31―16の大逆転勝利となった。


 ビッグ12もランク校敗退の波乱が目立った。オクラホマ大が52―46で21位19位のテキサスクリスチャン大(TCU)を倒し、オクラホマ州立大も22位25位のテキサス大を49―31で破った。
 一方、両ランク13位のベイラー大は28―42の第4Q、一気に17点を加えて45―42とアイオワ州立大を下した。


 サンベルト連盟の南アラバマ大はサンディエゴ州立大を42―24で破り、このカード2連勝。
 ランキングは1位アラバマ大、2位オハイオ州立大の2強は動かず、クレムソン大、ミシガン大が続いている。


 以下は変動が激しく、両ランクともジョージア大、ミシガン州立大、TCU、サンディエゴ州立大、テキサス大の5校が姿を消した。
 代わってAPではノースカロライナ大、オクラホマ大、コロラド大、ウエストバージニア大、バージニア工科大。監督投票ではボイジー州立大、ウエストバージニア大、オクラホマ大、コロラド大、ウエスタンミシガン大がそれぞれランクインした。

【写真】ラトガース大RBマーチン(7)の前進を阻むオハイオ州立大の守備陣(AP=共同)