皆さん、1月も後半になってしまいましたが、新年明けましておめでとうございます。年末から体調を崩し、少し間が空きまして失礼いたしました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


 二つのトップチームに関わった長いシーズンが終わり、オフシーズンとなりましたが「タモン式ランニングバック養成所」にシーズンオフはありません。
 アサヒ飲料時代のお友達である新生剛士氏(関大~リクルート~アサヒ飲料~オービック)が主宰する「QB道場」に誘っていただき「体験稽古」を多くのランニングバックスと一緒に楽しい時間を過ごしました。


 選手50人、見学者が10人ほどと多くのみなさんに集まっていただきました。このコラムの「最強RBへの道」シリーズで「???」だった部分を少しでも理解を深めてもらえればと思い開催しました。


 まず講師側として最も難しく感じたのが、40歳を超える社会人プレーヤーやディビジョン1所属のバリバリの大学生、そして高校生とあらゆるレベルの選手に同じ場所で同時にお伝えすることでした。
 ある人は納得した顔つきでうなずいていても、ある人は疑問が残った感じで、とても申し訳ない気持ちでした。


 そして同じく「QB道場」の関西版にも参加し、関西でも「タモン式」を30人以上の方にお伝えする機会を得ました。
 先の問題を鑑みて試行錯誤し、いろいろ試してみましたが、参加してくださった全員に満足してもらえるには時間が足りませんでした。
 いずれの日程も極寒で雪も降ったりと条件はあまりよくありませんでしたが、なんとか参加者の皆さんが最後まで集中力を切らさずに長い「授業」に付き合ってくださったことに感謝しております。


 「最強ランニンッグバックへの道」と銘打ち、アメリカ人選手なら子どもの頃から当たり前に理解している「基礎や基本の考え方」を僕がわかりやすくドリルにし、それらのやり方と言いますか、注意すべき点をご紹介していきました。


 いろんなドリルをやる中で「しなければならないこと」と「やってはいけないこと」を設定します。例えばそれは「全力でやる」「流してはならない」ということです。
 スピードが求められる場合は全速力。パワーが求められる場合は全力といった具合に選手がそれぞれの持っている能力を全て解放した状態で臨んでもらいます。


 フルスピードで進み、目印のところでカーブする。そうすると規定の線からはみ出てしまいます。オーバーランです。暴走ですね。
 で、それを学習した人は次回は線からはみ出ないように速度を少し落とします。そうすると綺麗に曲がるlことができます。


 しかしこの方法ですと、このカーブを曲がるということがうまくなったとは言えません。何度も何度もフルスピードで挑戦していく中で「キラリ」と光る何か(この場合は最高のコーナリング技術)が見える時が来るのを待つしか「上達」の道はないのです。


 カーブを曲がるというのはいろんな運動を複合した技術です。直立した状態でフル加速し、カーブの手前で少しだけ減速しながら重心を低くし、体を傾斜させながらカーブの出口に目線をやり再度フルスロットルで抜けていく。文章で書くほど単純ではなく、カーブの角度によって使う技術も変化します。
 これだけでも膨大な時間を使って反復練習し、何かがつかめる日が来ます。そしてそれが常にできるようになるまで鍛錬を積み自分のものにしていく。ま、これはどんなことでも同じでしょう。


 そしてランニンッグバックの本分である「タッチダウンする」というゴールに向かうためには、巨大な邪魔者である「守備選手」が11人も控えています。
 能力の限界値ギリギリのラインで自身の体を自由自在に操った上で、11人の鍛え上げた猛者たちがハードにタックルしてくるのを避けたり受けたり弾き返したりを繰り返さないといけません。


 そのためにも、まずは自分のスペックをしっかりと認知して、自分はどの速度域でどのようなことができるのかを研究し、足らないところを補い、強みを磨く必要があります。
 その後に初めて「敵と対峙する」資格があると思います。行き当たりばったりでボールを持ってとりあえず敵の陣地に侵入しようとしても、なかなかうまくいきません。僕も上級者になる前はその悩みで頭がいっぱいでした。


 リーグ内で注目され恐れられ「あいつはすごい!」と誰からも言われる選手に全員がなりたいと思っています。
 ライバルを出し抜く魔術はありません。根気よく正しい鍛錬を継続するしか道はありません。努力する方法だけはレクチャーできますので、必要な方はお声掛けください。すぐに効果は出ませんが、後で必ず報われます。


 「日本のランニングバックのスタンダードを変えたい」という思いで指導する活動を始めました。僕はランニンッグバックがバリバリと走るフットボールが好きなんです。
 どの試合会場でも走りまくるランニングバックを見ることができる時代が来ればいーなーと思っています。僕は僕のできることを精いっぱいやっていきます!

【写真】「タモン式ランニングバック養成所」の受講者との記念撮影