今回はコーチについて書いてみたいと思います。まず、僕にとって良いコーチとそうではないコーチについて、項目を列挙してみます。


〈多聞にとって良いコーチ〉
・ 優勝させてくれる
・ 試合に勝たせてくれる
・ 上達させてくれる
・ 認めてくれる
・ ヤル気にさせてくれる
・ 励ましてくれる
・ 叱ってくれる
・ 褒めてくれる
・ 自分を見ていてくれる
・ 知りたいことを教えてくれる
・ 気づかせてくれる
・ 助けてくれる
・ 信頼してくれる
・ 信用してくれる
・ ウソをつかない
・ 大切に扱ってくれる
・ 責任を取ってくれる
・ 家族を気遣ってくれる
・ 将来を真剣に考えてくれる
・ 敬ってくれる
・ 威厳がある
・ フットボールに詳しい
・ 人をうまく操る
・ おごってくれる


〈多聞にとって良くないコーチ〉
・ 責任を転嫁する
・ 優勝させてくれない
・ 勝たせてくれない
・ 上達させてくれない
・ ヤル気を奪うのがうまい
・ とりあえず言いたいことを全部言う
・ やりたいことを全部やろうとする
・ 勝てないのは選手が悪いからだと思っている
・ 終わってから「だから言っただろ」と言う
・ 言い負かそうとする
・ 見当違いのところを褒める
・ 期待しているなどとウソを言ってたくさん働かそうとする
・ 肝心な事を話してくれない
・ 叱るが教え方が下手
・ 自分を見てくれていない
・ 気付く前に全部教えようとする
・ 待ってくれない
・ 助けてくれない
・ 信頼してくれない
・ 信用してくれない
・ 大切に扱ってくれない
・ 責任を取らない
・ 家族を気遣ってくれない
・ 将来を真剣に考えてくれない
・ 敬ってくれない
・ 威厳がない
・ 人を上手に操れない
・ 表と裏の差が醜い
・ 頭の回転が遅い
・ 肝心な時ほどパニックになる
・ 話を聞かない
・ 体裁を整える事に一生懸命
・ 下手くその考え方を理解してくれない
・ 下手くその気持ちをわかってくれない
・ 上級者の考え方を理解出来ない
・ みんなから陰でバカにされている
・ 熱狂的な信者は下手くそのホケツばかり
・ トレーナーの言うことを聞いていれば体が強くなると思っている
・ 敗因はフィジカル不足だと思っている
・ 敗因はあそこでミスしたあいつの責任だと思っている
・ 自分はすごい選手だったと思っている
・ 移籍されたら自チームが負けるから補欠のままで飼い殺す
・ 勝利より自分の地位を守る方が好き
・ 失礼
・ 人間味が足りない
・ おごってくれない


 僕がコーチという生き物のほとんどをあまり良く思っていないことは80回近いこのコラムでも書いてきましたが、これまでに所属チーム員として出会った多くのコーチを指しているのは言うまでもありません。
 オールスターや代表、国内、海外と10以上のチームや組織に関わり、たくさんのコーチを見てきました。良いコーチも多くいましたが良くないコーチもいました。また僕ではない別の選手の意見として同じコーチでも全く逆の意見になるのもしばしばありました。


 要するに人間同士の関係なので「合う、合わない」の2種類なのですが、選手側はコーチに高く評価されようと一生懸命に行動するのは世界共通だと思います。しかし、選ぶ側のコーチは圧倒的な差がない場合最終的に「好み」が判断の基準にあると推測されます。
 コーチによって千差万別、十人十色ってやつです。選ばれず大切にされなければそのコーチを嫌いになる。選ばれて大切にされればそのコーチを好きになる。そんなの当たり前です。お互い人間ですから。


 アイデアやひらめきが豊かなコーチは凡人からは好かれにくいかもしれませんが、勝たせてくれそうな気がします。嘘をついたり、思いつきだけでその場を取り繕ったり、隠し事をしたり、気が変わったり、指針が変わってしまう人は消えていきますというか消えてほしいです。
 自身がコーチとして未熟なのに選手を実験台としていろいろなことを試し、自身の成長をもくろむ人間も多く見てきました。


 コーチといっても親分であるヘッドコーチや監督というような人たちから、作戦の指揮を執るコーディネーター、各部門別のポジション担当コーチなどさまざまです。
 これはチームの勝敗や未来に大きく影響する順番ですが、組織を牛耳ることに必死な輩もいました。優勝や勝利することを建前としていても、本心は「チームを自分の物にしておきたい」という人間です。


 有能で経験豊富な人材を怖がり、排除しようと政治的に裏で立ち回ります。チームが強くなろうが何だろうがそんなことは二の次。まずは自分のポジション、立ち位置をセコセコと積み上げ確立しようとします。守ろうとします。
 こういうタイプがトップにいると選手は大変です。というか大部分の選手は魔術にかかっているのでそのチグハグさに気付きません。


 チームを強くするにはいい選手とコーチを探してきて、いい練習をして試合で力を発揮する。これしかないのですが「すごく良いコーチ」「すごく良い選手」は一癖も二癖もある場合がほとんどです。
 自分の人間力では、そういう有能な人間を扱い切れないことも承知しているので絶対に勧誘しません。


 ですから「こんな監督じゃ絶対に勝てない」と気づいてしまった賢い人材を排除しようと24時間365日手を回します。本人にとってはそれが正義なので全く悪びれず堂々としています。
 そして肝心な試合で敗戦し、悔しそうな演技も超一流にこなします。なぜか?そうした方がたくさんの人の心を動かせると知っているからですね。


 本やセミナーで学んだ人心掌握術を披露し、ウソの理念でチームを操りみんなをだまします。初心者の僕はそんな難しいことに関心もなく一生懸命上達することだけに集中してきましたが、年を取り技術的に成長する速度に急ブレーキが掛かった頃からそんなことも気になり始めました。
 ただフットボールで勝ちたいだけなのに、同じチーム内にこんな大きな力で勝利や優勝を邪魔しようとする人がいたことに愕然とします。


 このようなことも、僕がどこかのチームに所属したがらない理由のひとつでもあります。
 選手として成功したければ、良いコーチと出会うことが非常に重要です。まあ、その判断って経験値が少ないと単なる「ワガママ」になってしまうので難しいですけどね。


 最初に挙げた僕の好みですが、アマチュアとプロではかなり違ってきます。プロに求められるのは結果だけで、泣き言は無用ですもん。まあプロがこれを読むこともないでしょうから、今回はアマチュア向けです。
 頑張っている人はいいコーチと出会おう!

【写真】多聞さんにとって一番良いコーチ、藤田智氏