生活や仕事をしている中で、トラブルというのは大なり小なり(注1)絶えず起こり続けています。もちろん過去のフットボールでもそうでした。
 で、僕の特技のひとつにこの「トラブル解決」というのがあるのですが、特に「早期解決」に自信があります。毎日起こるトラブルを瞬間的に解決し続けて生きていると言ってもオーバーではありません。


 しかし、開局して間もない「ゴリゴリTV」に関しては、トラブル早期解決ができない自分が情けなくて悲しくて(注2)。失敗は検証して次回の糧にすれば済むのですが、その時その時とっさにあらゆる角度から検証した数パターンの可能性を用意して、その中からベストを選択し実行する。ランニングバックの走行中と全く同じ(注3)です。


 しかしそれが全然できないわけです。たった1種類でさえ問題解決の方法が思い浮かばないわけです。頭でっかちなコーチが最高の作戦を山ほど用意しても、選手の頭と能力が貧弱ではロクな結果にならない、というセオリー通りの結末で2014年度のゴリゴリTV活動を終えました。


 テレビ放送がほとんどない日本社会人Xリーグを「ファンの皆さんに見てもらいたい!」という決意で創設した「アメリカンフットボール専門Chのネット放送局ゴリゴリTV」ですが、ようやく放映にこぎつけました。
 といっても、目指すところには到底届かないレベル(注4)での開始です。なにしろ、とにかく始めないことにはどうにもこうにもならない(注5)だろう! ということで設備や知識に不完全な状態(注6)で動き始めました。


 最小限必要な機材などはメンバーでお金を出し合い、中古品を秋葉原の電気街やネットで探し出し購入。また、経験豊富なrtv(注7)の須沢代表にも東京へ来ていただき、機械の使用方法や注意点、コツなどいろいろ教わったりしています。
 昔rtvで使用していた機材なども貸していただきました。で、やってみてわかったことですが。
①お金がたくさん(注8)必要
②人がたくさん必要
③素人には非常に難しい
④時間がとてもかかる(注9)


 フットボールのゲームを1試合放送する場合、試合中にいろんな作業が発生します。得点が入れば間違わずに書き換える、毎プレーのダウン表記変更、時間の経過、反則の説明、けが人によるタイムアウト、選手入場、コイントス、クオータータイム、ハーフタイム、インタビュー、そして実況と解説(注10)などなど、途方もない量の作業があります。


 一回でも間違えれば視聴者は気付きますので「何やってんだー」となるでしょう。また、配線が抜けていたであるとか、機械の接触が悪い、故障というような事故(注11)も起こり得ます。ネットでの生放送ですから、ネットの回線が安定していることも重要です。


 カメラマンや、機械を触っているスタッフの集中力も慣れていないと1試合持ちません。複数台のカメラがあれば、遠くにいるそれぞれの素人カメラマンへ随時指示を出し意思疎通を図らねばなりません。
 無線(注12)で? ブロックサイン(注13)で? 大声で?電話で? どうすればいいのかさえ答えが出ていません。


 また、雨や風の日はどうやって機材を守るのか? そしてマイクに風の音がビュービュー入ります。もし使っているパソコン(注14)に水が入れば普段の仕事にも大きく影響が出てしまいます。といった具合に一筋縄では素人じゃ良い番組を作ることは容易ではないんだ、としっかり確認できました。


 目標はNFLのようにあらゆるアングルからのリプレーが即時見られて、あらゆるデータが瞬時に提示できて、最高に選びぬかれたアナウンサーと、人気、実力ともにある元スターによる上手な解説。このためには何しろ「お金」「人」「知識と経験」が必要であることがハッキリ(注15)してきました。


 他のどんな仕事でもこの三つが大きな影響力を持つのは当たり前で、あとは持ち前の明るさと根性でどうにかするのが常道ですが、若干手詰まりなところは否めません。


 そして、細かい問題も多々発生します。先日、ゴリゴリTVメンバーの主宰する「根性を鍛える英会話スポーツ教室e―kids(注16)」の東日本大震災チャリティーフラッグフットボール大会の放送をさせていただいたのですが、まあ失敗の連続でした。
 特に機械の性能を熟知しない状態で使用しているので、とっさのトラブルに対応できないんです。画面がなぜかジャッキーチェン映画のエンドロールみたいに縦に伸びまくってしまったり、音声だけが放送されなかったり、カメラマンが急にカメラのバッテリーを交換してそれがそのまま放送されていたり(注17)と、せっかくのチャリティーイベントだったのに台無しになってしまいました。


 2015年にもいろいろとお話を頂戴しており、自分たちの能力がクライアント様の要望に追いつけるように頑張っていこうと思っております。またこの遊びに賛同してくださる仲間も随時募集しておりますので、ぜひお声掛けください。
 カメラマン、音声、CG送出、リポーター、アナウンサー、解説、などなどすべての部門で人が足りておりません。


 今年度もご愛読ありがとうございました。新年からもどうぞよろしくお願いいたします。


(注1)僕は居酒屋経営を生業としているのですが、什器備品が破損する、品物が足らない、宴会のドタキャンで食材と座席が大量に余るなどなど、いろいろなことが起こります
(注2)失敗自体はそれで仕方ないのですが、自身の能力不足は一朝一夕では解消できません。ゴールが途方もなく遠いと考えると先が思いやられます
(注3)ミーティングで聞いたのと違う展開が起こり続ける強豪相手の試合ですね
(注4)目指すところどころか、高いお金を出して根性で買ったカメラを立てる三脚を撮影日に「え、あれいるんですか?」と平気で言うメンバーが幹部
(注5)とにかく動き始めないとスポンサー集めすら開始できない
(注6)不完全どころかゼロ。知識ゼロ
(注7)一般社団法人リコネクトテレビジョン。インターネット放送業界のドン
(注8)小遣いの範疇では到底無理。何百万円の資金が必要
(注9)選手一人一人のテロップ作りだけでもとてつもない時間を要する。もしかしたら、フットボールをプレーする方が楽なのではないか、とさえ思えてきた
(注10)情報を素早く正確に伝えるだけでもアホじゃできない。肝心な部分の声が小さかったり無駄が多かったり、パーフェクトでなければならない
(注11)当日に機械が破損したらそれで終了です。細心の注意を払っていても、機材の上に弁当を置くような奴はどこにでもいます
(注12)無線買うとなるとまたお金がいりますわなー
(注13)ブロックサインを間違われたら大惨事。そのためのミーティングやらで、また膨大な時間がかかってしまう
(注14)急になくなったり壊れたりしたら、お店の経営が立ちゆかなくなるリスクを背負っています
(注15)元からわかっていましたが、もう少し甘いかな、なんて勘違いしていました
(注16)アメリカの大学でフットボールをプレーしていた元キックボクサーの日本人窪田豊彦氏が、心身ともに健全な人間を目指した本物の文武両道を子どもたちに教える教室。
(注17)そんなことしたら視聴者がびっくりするだろうと犯人に注意したら「あ、そうか!」と言いました。生放送をなんだと思っていたのでしょうか

【写真】Xリーグ中継に向けて準備を進めているアメリカンフットボール専門のネット放送局「ゴリゴリTV」