最近、Xリーグ所属の数チームが、本場アメリカのように「ホーム&アウェー」形式でリーグ戦を運営することがあるようです。細かい仕組みや約束事は、部外者の僕には分かりませんが、いっちょ考察してみます。


 ホームゲームはチームが用意出来る会場(専用スタジアムを持つチームは学生だけなので社会人はどこかを借りるしかない)を少しでも安く借りて、入場券販売、チーム関連グッズ販売、飲食物、サイン会、チアやフラッグスクールなどなど、一日だけのフットボールアミューズメントを企画して試合を運営する。地域密着型ならではの「オモシロ企画」で、各チームそれぞれ趣向を凝らす。なおかつゲームでは勝ちにいく。


 コレは面白いと思います。子どもも大人も、おじいちゃんもおばあちゃんも一日楽しく遊んで過ごせるようになれば最高ですね。
 協会にドッサリお金を払っておけば、会場やら審判やらを用意してくれて、チームはそこに行って試合をするだけでは、もうアカン時代になって来たんとちゃいますか。フットボールを見に行けば、とりあえずその日はいろいろ楽しいって最高じゃないですか。


 確かに僕も試合時間だけ会場に行き、まずいファストフードを食べて冷めたコーヒーや高額な缶ビールを飲むだけじゃつまんないです。毎度毎度面白い試合ならいいですけど。今のカワサキなんかで雨の日につまんないゲーム見せられるなら、会場に行かないという選択をする人も増えますわな。


 僕自身は試合で活躍して勝つことはモチロン大好きでしたが、楽しい企画の作戦を練って創意工夫してゲストに楽しんでもらうという仕事というか「遊び」も大好きです。
 チャレンジャーズ所属時代に、一度自主運営でオープン戦を開催しましたが、いろいろ大変でした。融通のきかない大人が多いことを実感しました。
 では、なんでこれが主流にならないのか、僕なりに分析してみます。


【理由1 面倒くさい】
365日、専属でチームに携わっている人を何人も抱えていなければ、単純にチーム関係者の負担が今より増します。ホーム&アウェーを面白いと思う首脳陣を持つチームとそうでないチームがあるに違いないので、そもそもリーグの会議で議題に上った時点で立ち消える。
 年配者は改革や変化を嫌う生き物なので仕方ない。アメフト業界も政治家もおそらく同じ構造。それなりにもっともらしい理由をゴチャゴチャ言うに違いない。アタマの硬い年配の実力者を説得するのも時間がかかり面倒くさい。誰が得するってハナシじゃなくて、みんながなんとなく面白いっていうだけでは年配の実力者は動かない。


【理由2 会場内の売店等の利権問題】
 大手ビール会社がリーグやチームのスポンサーをする関係で、扱う商品への横やりが尋常ではない。また、売店などとの契約も複雑に絡んでいるので、会場を借りたからといって何でもありの自由空間にはしてくれないのが、公共の会場を管理する市町村の得意技。
 大手企業に勤務するチームのメンバーを多く在籍させているクラブチームこそ、一人一人の持てるパワーをフルに活用すれば年に数回のお祭りぐらい軽く催せるのにもったいない。


【理由3 弱いチームほど余計なトコまで気が回らないし賛同者が少ない】
 スポンサーの立場からすれば、試合じゃ負けまくるのに、練習やトレーニングに使ってほしいお金に時間、そして場所を遊ぶことに使われまくるのもいい気がしない。
 それでも強ければ企業イメージもアップするかといえば、またソコにも問題あり。会社によっては、売ってはいけないものなどいろいろあるので会社の名前を出して競技以外の活動はされたくない。
 ましてや商売するなどもってのほか。そもそも収入はどういう流れで税務申告するの? とか問題イッパイ。そんなことで悩むなら、お前ら弱いんだからパスの一つでも練習せえやってことになる。
 戦力強化するための監督やコーチ陣。そしてチーム運営をするオフィス側がしっかりと手を取り合って連携しお互いを尊重して敬い、大きくなっていくためには、固定観念と既成の概念だらけのお年寄りは邪魔でしかありません。カネは出してもクチは出さないオジ様がスポンサーの組織は強いし強くなる。


 フットボールの楽しさは、応援するチームが勝つことのほかにもいろいろあるんだってことを、ぜひニッポンのフットボールファンの皆さんにも知ってもらいたいな~。


 NFLヨーロッパ(NFLE)にいた時は、試合直前までスタジアムの外で開催されているイベントに、コーチに無断でユニホーム姿のまま顔を出してファンの皆さんに喜んでもらっていました。僕はスタジアムの外でどんな楽しいイベントが催されていたのか、NFLEに参戦したどの日本人選手よりも詳しいですよ〜。

【写真】パッカーズ時代にファンと交流する多聞さん