はじめまして。全てのレベル(注1)でフットボールをプレーした世界でただ一人のオトコ中村多聞です。親の影響なしで子どもの頃から勝手にあこがれたアメリカンフットボールを、私多聞がどう見ているのか。「感じたフットボール」(注2)をやってきた多聞が、「習ったフットボール」をやってきた人たちとは違う目線でフットボールを見ているトコロを語ろうかと思っております。どうぞよろしくお願いします。


 「TAMON’Sスタイル」というタイトルですので自分の確認のためにもまず、多聞はどのようにフットボールを見ているのか、を書き出してみました。プレーヤーとしてフィールドの中にいましたが、視点はファンのマンマです。子どもの時のマンマです。今回の説明ではわかりにくいですが、プレーするフットボールと見るフットボールを全く別のものと捉えているのが特徴かなと思います。


 米プロフットボールNFLの場合、スーパーマン(注3)である彼らの考えている事がほとんどわからないのもあり、基本ボールしか見ていません。良いプレーが好きです。激しいプレーが好きです。相手が地面にめり込むような激しいタックルが好きです。インターセプトはそのあとに大きなリターンがないと嫌です。
 50ヤード以上のFG(注4)はドキドキします。4thダウンショートの攻防が好きです。ワンハンドキャッチとダイビングキャッチが好きです。ボールキャリアが3人、4人をかわしてゲインするのを見ると興奮します。スピードを緩めないリターナーが好きです。持ち物を地面にたたきつけて怒り狂うコーチが好きです。味方同士のけんかが好きです。


 スーパースターの大活躍を常に期待しています。優等生より悪者っぽい選手が好きです。決勝点のキックを外したキッカーへのチームメートの対応(注5)が気になります。プレーの意図に興味(注6)ありません、結果だけ見ています。3rdダウンでパスが投げられたらつい叫びながら立ち上がってしまいます。緊張感とリスクの高いプレーでガッツをみせたプレーヤーのハートが好きです。


 ニッポンフットボールの場合は、選手やコーチの精神状態をずっと見て(注7)います。そしてやっぱりボールを追います。そして知り合いや元チームメートを探します。知り合いにはコーチが多いので、この局面で何をするんかな、選手はその期待にどう応えるんかな、にとても興味があります。


 今のはなぜうまくいったのか、なぜうまくいかなかったのかを作戦や人数合わせの部分以外で考えるのが好きです。せこいトリックプレーではなくストロングスタイル(注8)のプレーが好きです。点差の開くゲームより最後まで結果がわからないゲームが好きです。カッコつけずに必死で頑張っている姿が好きです。ガッツのあるヤツが好きです。ジャージーがパンツからベローンと出ているのがキライです。もっともっとありますが、まあこんな気楽な感じでフットボールを見ています。
 次回は細かいテーマについて色々感じている事を読んでもらおうと思うています。


(注1)全てのレベル=チェスナットの前身である古川明の少年少女アメリカンフットボールスクールから始まり、中学時は河川敷のプライベートリーグ、経験者の体育教師に休み時間に習う大学3部リーグ、社会人2部、1部、日本代表、海外プロ、そして全国優勝とステップアップ出来たのは多聞だけ。やり切った後に段々レベルを下げていくのとは全く違う
(注2)感じたフットボール=子ども時代にメディアでの情報だけを鵜呑みにしてフットボールに夢を抱きプロで大活躍する完ぺきなイメージを持った状態で競技を開始したので、何かもわからずに身体が大きいからと入部して始めた人らとはフットボールへの想いがとてつもなく色違いなのです
(注3)スーパーマン=いわゆる映画ヒーローのスーパーマン。超のつく人。同列の人類には思えないのでこう表現せざるを得ない
(注4)50ヤード以上のFG=NFLヨーロッパリーグの特別ルールでは4点。マジで
(注5)キッカーへのチームメートの対応=単にメンチ切るだけの人、慰める(フリをする)人、それから何日か後に解雇するチーム側、オモシロすぎます
(注6)プレーの意図に興味ありません=わからないだけで、わかれば興味出るかもしれません
(注7)精神状態をずっと見て=ベンチ内をジーっと見ていればグラフのような絵がアタマの中に描かれてある程度の心の温度がわかるような気がして10数年になります
(注8)ストロングスタイル=フェイクは1度まで。そして過去に見た事のあるプレーで真っ向勝負のどつき合い

【写真】日本選手権でTDを奪うアサヒ飲料のRB中村多聞さん=2001年、東京ドーム