NFLのレギュラーシーズンも残すところあと2週となった。12枠あるプレーオフ出場権もまだ四つしか埋まらず、シード順位も決まっていないが、それも2017年1月1日(現地時間)にはすべて決着する。


 地区優勝やプレーオフ出場がかかった最終段階だけに、ディビジョン内対戦が多いのが特徴だ。そのなかでもレーベンズ(8勝6敗)―スティーラーズ(9勝5敗)は地区優勝をかけた大一番だ。


 「不倶戴天の敵」。これほどこの2チームのライバル意識を的確に表す言葉はない。幾度となくAFC北地区の優勝を争い、ときにはプレーオフで対戦して相手の夢を打ち砕いてきた。お互いを「最も嫌いなチーム」と公言し、まさに同じ空の下で存在することを許したくない相手だ。


 現在5連勝中のスティーラーズが、この試合に勝てば2年ぶりの地区優勝が決まる。レーベンズは勝っても最終週の結果を待たないと地区優勝またはプレーオフへの出場の可否がわからない。
 条件的にスティーラーズが有利に見えるが、実はそうでもない。レーベンズは今季すでに第9週の直接対決で勝っており、第2戦も勝利すればスイープ(2戦2勝)達成だ。さらに勝率も9勝6敗で並ぶことになる。


 最終週を終えても両チームの勝率が同じ場合、直接対決の結果がタイブレークの第1条件となるため、レーベンズが3年ぶりのディビジョン制覇を達成する。


 AFC全体を見渡すとペイトリオッツ(12勝2敗)がすでに東地区優勝を決めており、レイダーズ(11勝3敗)もプレーオフ出場を確定させた。
 レイダーズの属する西地区はチーフス(10勝4敗)も好調で、ポストシーズン進出はほぼ確実だ。とすると、地区優勝の4チームを除いて2枠あるワイルドカードのポストが残り一つとなる。


 その最終枠に一番近い位置にいるのがドルフィンズ(9勝5敗)だ。今週末にドルフィンズがビルズ(7勝7敗)に勝って、さらにチーフスがブロンコス(8勝6敗)を破ればこの2チームがプレーオフへの切符を手にする。
 すなわち、スティーラーズもしくはレーベンズがプレーオフに出場するには地区優勝以外に手段がなくなるのだ。それだけにどちらも負けられない戦いとなる。


 スティーラーズはQBベン・ロスリスバーガーを中心に、RBレベオン・ベル、WRアントニオ・ブラウンらを擁した得点力の高いオフェンスが武器だ。
 一方のレーベンズはLBテレル・サッグスのパスラッシュ力が復活し、強力なディフェンスを再構築してきた。攻撃対守備の真っ向勝負である。


 この両チームの対戦は予断を全く許さない。ともに主力選手の故障欠場はなく、最終決戦にふさわしい布陣を組んでくる。過去の名勝負にも匹敵する熱い戦いを期待したい。

【写真】スティーラーズのラン攻撃を支えるRBレベオン・ベル(AP=共同)