サンクスギビングデー(アメリカの11月の第4木曜日)恒例のトリプルヘッダーを終えると、いよいよNFLはレギュラーシーズンの最終1カ月を迎える。プレーオフに向けた戦いが本格化する時期だ。


 今季はカウボーイズ(9勝1敗、第11週終了現在、以下同じ)やレイダーズ(8勝2敗)の快進撃が話題だが、重要な12月にその勢いを維持できるか。プレーオフの常連組はこのひと月にピークを合わせてくる術を知っている。
 シーホークスはその最たる例だ。シーホークスは過去4年間で最終5試合の勝敗は合計で17勝3敗と圧倒的な数字を誇る。


 NFC西地区のシーホークスは、現在7勝2敗1分けで2位のカージナルスに3ゲーム差をつけており、地区優勝を手にする可能性が高い。NFCトップを行くカウボーイズにとっては最も怖い相手となるだろう。


 カウボーイズが所属するNFC東地区は大混戦で、最下位のイーグルス(5勝5敗)にもプレーオフのチャンスがある。
 ジャイアンツ(7勝3敗)、レッドスキンズ(6勝3敗)も好調で、カンファレンスから2チーム出場できるワイルドカードの枠をこの地区が独占することも十分に考えられる。


 NFC北地区は、7年連続でプレーオフ出場中のパッカーズが予想外の低調(4勝6敗)で、その間隙をぬって直近5試合で4勝1敗のライオンズ(6勝3敗)が台頭してきた。
 バイキングズも同じ勝率だが、第11週の勝利でようやく連敗を4で止めるといった具合で、開幕5連勝を飾った時の勢いはない。


 NFC南地区は、ファルコンズ(6勝4敗)が首位でバッカニアーズ(5勝5敗)が続く。今後のスケジュールではファルコンズの方に分があり、このまま逃げ切りそうだ。


 AFCの最激戦地区は西地区だ。レイダーズが突出する一方で、チーフスとスーパーボウル王者のブロンコスがともに7勝3敗でくらいつく。
 この3チームは12月にそれぞれ直接対決がある。地区優勝、ワイルドカード枠の争いが同勝率で争われる可能性があり、その場合は直接対決や地区内対戦の戦績がタイブレークの条件となる。


 レイダーズがAFCで唯一負けた相手がチーフスだ。この2チームは第14週に再び顔を合わせる。これがこの地区の優勝を争う大一番となる。
 チーフスが勝てば今季の直接対決で2勝となり、勝率が並んでシーズンを終えた際にレイダーズより順位が上になる。それを阻止するためにもレイダーズはこの試合は絶対に落とせない。


 AFC東地区のペイトリオッツは第10週にシーホークスに敗れて今季2敗目(8勝)を喫し、さらにスターTEロブ・グロンカウスキーが肺に穴が開くというけがを負って戦列を離れている。5連勝中のドルフィンズ(6勝4敗)が対抗馬だが、地力ではペイトリオッツ有利だ。


AFC西地区の3チームが好調なので、ドルフィンズがプレーオフ出場を果たすにはワイルドカード枠ではなく地区優勝が必須条件だろう。最終週のペイトリオッツとの直接対決までに地区優勝を争い続けることができれば面白い。


 AFC北地区は、レーベンズとスティーラーズが5勝5敗で並んでおり、この2チームに地区優勝は絞られた。第16週の直接対決第2戦(第1戦はレーベンズ勝利)が天王山だ。
 南地区はテキサンズ(6勝4敗)をコルツ(5勝5敗)とタイタンズ(5勝6敗)が追う。こちらもプレーオフ出場には地区優勝する必要があり、10勝あたりが当確ラインか。とすれば、あと4勝でいい地区内対戦が唯一負けなし(3勝0敗)のテキサンズの優位は動かない。


 これからの季節は一気に寒くなり、地域によっては荒れた天候が多くなる。それもまた勝敗に大きく影響を与える要素だ。
 この時期にはこの時期なりの戦い方がある。それをできるチームがポストシーズンへの切符を手にするのだ。

【写真】NFC東地区優勝の鍵を握る、カウボーイズのQBプレスコット(左)とレッドスキンズのQBカズンズ(AP=共同)