NFLは第15週を終え、新たにベンガルズとパッカーズ、シーホークスがプレーオフ進出を決め、カージナルスはチーム史上最多の12勝目をあげて6年ぶり3度目のNFC西地区優勝を果たした。


 NFCは東と北地区でまだ地区優勝が決まらないが、六つのプレーオフ枠は事実上すべて埋まった。東地区はビルズに勝ったレッドスキンズが7勝7敗とし、同率で首位に並んでいたイーグルスとジャイアンツがそれぞれ負けて6勝8敗となったため単独トップとなった。
 土曜日のイーグルスとの直接対決に勝てば最終週を待たずに優勝が決まる。


 北地区は10勝4敗のパッカーズを9勝5敗のバイキングズが追う。パッカーズは11月に不振に陥り、一時はバイキングズに首位の座を譲ったが、その後は持ち直して3連勝。逆にバイキングズはやや勢いを失いつつある。
 パッカーズが第16週に地区優勝を決める条件は「勝って、さらにバイキングズが負けか引き分け」または「引き分け、かつバイキングズが負け」となることだ。ただし、パッカーズの対戦相手は8連勝中でNFC2位のカージナルス。簡単には勝たせてくれない。


 一方のバイキングズはジャイアンツをホームに迎える。順当に勝って最終週のパッカーズとの直接対決で逆転地区優勝を狙う。北地区の優勝争いに敗れたチームがワイルドカードとなる可能性が高いため、6枠はほぼ決まり、残り2週でシード順位が確定する。


 14戦無敗のパンサーズだが、2007年のペイトリオッツ以来、史上2例目のレギュラーシーズン全勝も現実味を帯びてきた。もっとも、戦っている選手やコーチは周囲ほどシーズン全勝に重きを置かない。
 パンサーズは第16週の@ファルコンズ(7勝7敗)に勝てば第1シードが決まる。そうなれば、最終週の@バッカニアーズ(6勝8敗)は勝敗が今後に影響しない「消化試合」となり、主力選手を休ませることも考えられる。チームにとってはシーズン全勝よりもスーパーボウル優勝が最優先事項だ。


 AFCはペイトリオッツが東地区の優勝を決めただけで、ほかの3地区はまだもつれている。目が離せないのは西地区だ。ブロンコスが2連敗で10勝4敗となるなか、2位のチーフスが8連勝で9勝5敗と迫る。
 残り2週はブロンコスがともにホームでベンガルズ(11勝3敗)、チャージャーズと対戦。チーフスはやはり地元にブラウンズ(3勝11敗)とレイダーズ(6勝8敗)を迎え、本来なら2連勝できる相手だ。


 そうなると仮定するとブロンコスが1ゲーム差の首位を堅持して地区優勝するためには残り2試合をすべて勝つ必要がある。最悪の2連敗ならもちろんチーフスの逆転優勝だが、11勝5敗で並んだ場合でも優勝を逃してしまう。


 同率で2チームが首位に並んだ場合、タイブレークが適用される。第1条件は直接対決だが、両チームのレギュラーシーズン中の対戦成績は1勝1敗のイーブンだ。
 次に適用される条件はディビジョン内の対戦だが、仮定ではチーフスが2連勝するという条件なので最終的な地区内戦績はチーフスの5勝1敗に対し、ブロンコスはよくても4勝2敗。このためチーフスが地区優勝となるのだ。


 北地区も優勝争いが続くが、こちらはベンガルズが2位スティーラーズに2ゲーム差をつけている分だけ有利だ。
 スティーラーズが逆転地区優勝するためには残り2試合(@ブラウンズ、@レーベンズ(4勝10敗)で、ともに勝つことが最低条件。ベンガルズは2連敗を回避すればいい。


 残る南地区はテキサンズ(7勝7敗)がコルツ(6勝8敗)との直接対決に勝って単独首位に立ったが、こちらはまだ予断を許さない。


 ワイルドカード争いはし烈だ。第15週終了現在でジェッツ、スティーラーズ、チーフスが9勝5敗で並ぶ。それぞれ4、3、8連勝と勢いがあり、最終週までもつれ込み、さらにタイブレークで決まることになるだろう。


 第16週の見どころには注目の2試合をあげたい。まずはパッカーズ@カージナルス。パッカーズにとっては地区優勝、カージナルスはプレーオフでの第2シードをかけた戦いだ。
 最近8回の顔合わせではパッカーズが7勝と圧倒しているが、今年の戦力ではカージナルスの充実ぶりが際立つ。
 リーグ1位のカージナルスオフェンスはカーソン・パーマーと3人のWRが織りなすパスだけでなく、新人RBデービッド・ジョンソンを駆使したランも強力だ。パッカーズは3連勝中とはいえ、QBアーロン・ロジャースもRBエディ・レイシーも好不調の波があり、例年の強さは影を潜めている。


 もう一つの注目試合は今季最後のマンデーナイトゲームだ。ベンガルズが敵地デンバーに乗り込んでブロンコスと対戦する。ともにバックアップQBがチームを支える。
 ペイトン・マニングの長期欠場の穴を埋めるブロック・オスワイラーはすでに5試合の先発を経験しており、2度目のスターター出場となるベンガルズのA・Jマキャロンに対してアドバンテージを持つ。


 ビジターには難しいとされる高地のマイルハイスタジアムで戦えるのもブロンコスに有利だ。問題は対戦するディフェンスを相手にどれだけ効果的なクオーターバッキングを見せられるかだろう。
 ブロンコスもベンガルズもパスラッシュ、セカンダリーの守備に定評がある。これをいかに克服するかが勝敗を分ける。

【写真】プレーオフ進出を決めたシーホークスのQBラッセル・ウィルソン(AP=共同)