NFLは現在、8地区で首位に立つチームのうち、ペイトリオッツ、ベンガルズ、ブロンコス、パッカーズ、パンサーズの五つが無敗を守っている。レギュラーシーズンも折り返しの第8週を迎えようとするこの時期に全勝チームがこれだけ多いのも珍しい。


 こうしたチームの真価は追走する同地区2位との対戦で試されるものだ。その点、第7週にジェッツ(4勝2敗)を破ったペイトリオッツの強さは際立った。
 最終スコアを見ると1TD差の接戦に見えるが、第4QにQBトム・ブレイディからWRダニー・アメンドラとTEロブ・グロンカウスキーに立て続けにTDパスが成功し、ジェッツを突き放した。
 大事な試合で、決めるべきプレーメーカーが確実に結果を残すところにペイトリオッツの強さがある。


 数々の接戦をものにし、幾度も大舞台での試合を勝ってきたビル・ベリチックHCとブレイディの持つしたたかさは今年もゆるぎない。
 ジェッツもまだ2ゲーム差で逆転のチャンスは十分にあるが、ペイトリオッツに匹敵する勝負強さを身に付けない限り両チームの間に立ちはだかる壁は厚いままに終わる。


 第8週に同様の試練に挑むのがベンガルズだ。4勝3敗でAFC北地区2位のスティーラーズと敵地ピッツバーグで戦う。
 前週に不振のチーフスに敗れたスティーラーズだが、膝の故障で欠場中だったエースQBベン・ロスリスバーガーが5週間ぶりに戦列復帰を果たす見込みだ。


 ロスリスバーガーがQBを務めるスティーラーズオフェンスは1試合で30得点を挙げる力を持つ。パスで好調なベンガルズとは激しい点の取り合いとなることが予想される。
 昨季、この2チームは終盤まで地区優勝を争い、最終週の直接対決にスティーラーズが勝って4年ぶりのディビジョン制覇を果たした。ベンガルズにとってはそのリベンジを果たすとともにゲーム差を広げて、首位固めをしたい。


 第8週は、注目の大一番を迎える。パッカーズとブロンコスの無敗対決だ。パッカーズはQBアーロン・ロジャースを中心としたパスオフェンスが今季も好調で、安定した戦いを続けている。リーグ1位のブロンコスディフェンスとのマッチアップが焦点となる。


 ブロンコスのQBペイトン・マニングは、パスにいつもの切れがない。首の故障や年齢などに起因するマニング自身の体調の問題と、ラン多用のオフェンスへの順応でリズムを崩しているなど理由はいくつかあると考えられる。
 これまではディフェンスに助けられて試合に勝ってきたが、パッカーズ相手ではさすがにそう簡単にはいかないだろう。


 現在レギュラーシーズン185勝のマニングは、この試合に勝てばブレット・ファーブが持つNFL記録に並ぶ。その相手がファーブの長く在籍したパッカーズだというのも因縁だ。
 鍵を握るのは両チームのディフェンスによるパスラッシュだ。いかに相手のQBにプレッシャーをかけてオフェンスを鈍らせるか。ロジャース対デマーカス・ウェア、ボン・ミラー、マニング対クレイ・マシューズのマッチアップは注目だ。


 特にブロンコスはマッシューズのハードヒットからマニングを守る必要がある。機動力に欠けるマニングだけにタックルをまともに受けてしまうと負傷につながりかねない。
 ただでさえ首に故障を抱えるマニングが大きなダメージを受ければ選手生命をも脅かす懸念すらある。パスプロテクションをするOLの使命は重い。

【写真】今季好調のパッカーズQBロジャース(AP=共同)