いよいよ現地時間の10日午後8時30分(日本時間11日午前9時30分)にNFLの2015年シーズンが始まる。その開幕を告げるのはスーパーボウルチャンピオンのペイトリオッツ対スティーラーズという好カードだ。
 

 ペイトリオッツのエースQBトム・ブレイディは、昨季のAFC決勝でペイトリオッツが不正に空気圧を低くしたボールを使用した疑惑が持たれている、いわゆる「デフレートゲート」に絡んだ出場停止処分が無効とされ、この試合から堂々と出場できる。
 逆にスティーラーズはRBレベオン・ベル、WRマータビス・ブライアントが出場停止処分を受けているためにオフェンスは影響が大きい。


 ベルの代役を務めるのはパンサーズから移籍のデアンジェロ・ウィリアムズ。プレシーズンゲームでは鋭いカットバックでまずまずの活躍をしている。ただし、パスキャッチ力ではWRとしてラインアップすることもあるベルには及ばない。


 両チームともにディフェンスの顔触れが大きく変わる。ペイトリオッツはDTビンセント・ウィルフォーク、CBダレル・リービス、ブランドン・ブラウナーが退団し、若手を多く投入する布陣だ。スティーラーズでもSSトロイ・ポラマル、DEブレット・キーゼル、LBジェイソン・ワールズ、CBアイク・テイラーが引退して世代交代が進んだ。
 ともにオフェンス力が強いだけに高得点の試合が展開されるかもしれない。スティーラーズはQBベン・ロスリスバーガーからWRアントニオ・ブラウンへのパスが大きな武器だ。ただし、ブライアント欠場でマークが厳しくなるブラウンにパスを集めることは難しいか。
 ペイトリオッツはプレシーズンでOLのパスプロテクションが弱く、ブレイディがパスターゲットを探せない場面が幾度かあった。これが短期間で矯正されているかが鍵だ。


 スーパーボウル優勝チームが木曜日ナイトゲームで開幕戦を戦う現行システムが始まったのは2004年から。戦績は前年王者が圧倒的に有利で9勝2敗だ。


 優勝候補の一角であるコルツはディフェンスの強いビルズと対戦。WRアンドレ・ジョンソン、RBフランク・ゴアを獲得して補強されたオフェンスを試す相手としては十分だ。
 ビルズはDEマリオ・ウィリアムズ、ジェリー・ヒューズ、DTマーセル・ダレウス、カイル・ウィリアムズを擁するDL陣が強力。レックス・ライアン新ヘッドコーチ(HC)がどのような戦略を用意してくるか楽しみだ。


 ゲイリー・キュービアックHCを迎えて新体制となるブロンコスは、難敵レーベンズを地元デンバーに迎える。2年前の開幕カードでも対戦したが、この時はQBペイトン・マニングが7TDパスを成功させて前年王者のレーベンズを破った。
 ブロンコスは昨季以上にランを増やしてバランスアタックを展開する方針だ。ディフェンスの堅いレーベンズが試金石となる。


 バッカニアーズ対タイタンズは注目の新人QB同士の対戦だ。バッカニアーズは早くからドラフト全体1位指名のジェーミス・ウィンストンを開幕先発に指名。プレシーズンでも先発として起用してきた。まだパスのコントロールが定まらないが、フランチャイズQBとしての第一歩を踏み出したい。


 ウィンストンの次に指名されたマーカス・マリオタはドロップバックスタイルへの順応に苦労しており、その中でシーズンを迎えることになった。持ち味であるランプレーをうまく織り交ぜればパスの弱点を補うことも可能だ。


 ちなみにNFLが公表しているデータによると、16試合制が導入された1978年以降で開幕週で勝利した538チームのうち281チーム(52・2%)がプレーオフに出場し、うち168チーム(31・2%)が地区優勝している。
 逆に敗れた539チーム(勝利数と数が合わないのは31チーム制だったシーズンが過去に3年あったため)のうちプレーオフ進出は129(23・9%)、地区優勝は74チーム(13・7%)である。

【写真】開幕戦に向けて練習するQBブレイディ(12)らペイトリオッツの選手たち(AP=共同)