2月1日(日本時間2日)にアリゾナ州グレンデールのフェニックス大学スタジアムで開催される第49回スーパーボウルは、2年連続3度目出場のシーホークスと3年ぶり8度目のペイトリオッツという顔合わせとなった。


 前年王者のシーホークスが連覇を達成すれば、2003~04年シーズンのペイトリオッツに続きスーパーボウル史上9例目の快挙となる。一方のペイトリオッツはその連覇を成し遂げた04年シーズン以来となる10年ぶりのリーグ制覇を目指す。


 シーホークスはNFC決勝でパッカーズと対戦し、前半終了時の0―16の劣勢から劇的な逆転勝利を飾った。
 計5回ものターンオーバーを犯すなど不安定な試合運びだったにもかかわらず、6回あったパッカーズの得点機で1TDしか許さなかったディフェンスの奮闘が勝利を呼び込んだ。


 第3QにFGフェイクからのTDパスで反撃ののろしを上げると、7―19で迎えた第4Q終盤にQBラッセル・ウィルソンの1ヤードTDランで14―19とし、さらにオンサイドキックで得た連続攻撃権をRBマーション・リンチの24ヤードTDランと2点コンバージョン成功で締めくくって22―19と逆転に成功した。


 残り1分19秒で最後の攻撃を開始したパッカーズも粘りを見せた。時間を11秒残したところでKメイソン・クロスビーが48ヤードFGを成功させて同点とし、試合はオーバータイムへ。
 しかし、最初の攻撃権でウィルソンからWRジャーメイン・カースにTDパスが決まり、パッカーズにオフェンス機会を与えないまま28―22で勝利してスーパーボウル出場権を手に入れた。


 ペイトリオッツはコルツに対してオフェンスで圧倒し、45―7で完勝。新旧QB対決としても注目された試合だったが、スーパーボウル6度目の出場となるトム・ブレイディが3年目のアンドルー・ラックに格の違いを見せつける結果となった。


 終わってみれば昨年と同様にシード1位のチームの対戦となった。今年のプレーオフは例年に比べて波乱が少なかった。
 下位シードチームが上位を倒す「アップセット」はワイルドカードラウンド(AFC第6シードのレーベンズが第3シードのスティーラーズに勝利)とディビジョナルラウンド(AFC第4シードのコルツが第2シードのブロンコスに勝利)でそれぞれ1回ずつあっただけで、NFCはすべてシード上位チームが順当に勝ち上がった。


 そのなかでカウボーイズの躍進は目を引いた。5年ぶりのプレーオフ出場だったが、初戦のライオンズ戦は7―20からの逆転勝利。準決勝で敗退したものの、第4Q途中までリードする展開でパッカーズを苦しめた。


 QBトニー・ロモ、RBデマルコ・マレー、WRデズ・ブライアントが目立つカウボーイズだが、今季の強さの秘密はOLにあった。
 LTタイロン・スミス、Cトラビス・フレデリック、新人RGザック・マーティンはいずれもドラフト1巡指名選手で、彼らが安定したランブロックとパスプロテクションで大きな貢献をした。マレーのランもロモのパスもこのOLがなければ威力を発揮しなかった。


 オーナー兼GMのジェリー・ジョーンズは、時間をかけてOLを整備してきた。高校時代にRB、アーカンソー大学ではOTとして活躍した経験があるだけに、OLの重要性をよく理解しているのだろう。
 毎年のように1巡指名権をOL獲得のために行使するという決断はなかなかできるものではない。今年はジョーンズのチーム作りが結実したシーズンだった。


 OLの安定したチームは強い。そして、その強さは固定メンバーで戦える間は持続される傾向がある。カウボーイズの好調は来季以降も続きそうだ。


 NFLも残すところオールスター戦のプロボウルとスーパーボウルだけになった。いつものことだが、長いようで短いシーズンを実感する時期だ。王座決定戦まであと10日余り。シーホークスとペイトリオッツの戦力を分析しながらあれこれと予想を楽しむことにしよう。

【写真】レギュラーシーズンの試合後、言葉を交わすペイトリオッツのQBブレイディーとシーホークスのQBウィルソン(AP=共同)