ラグビー・ワールドカップ(W杯)は31日、ロンドンのトゥイッケナム競技場で決勝が行われ、ニュージーランドがオーストラリアに34−17で快勝し、現在の世界最強の称号にふさわしいラグビーで栄冠を勝ち取った。

史上初のW杯2連覇と大会最多の3度目の優勝。記録ずくめの優勝を果たしたスティーブ・ハンセン監督は「選手を誇りに思う。目標を達成できた」と充実感をにじませた。主将として2大会連続で優勝杯を掲げたリッチー・マコウも感無量の表情で話した。「4年前に前回のW杯が終わった後、最終的な目標はトゥイッケナム競技場でW杯決勝に出場し、前人未到の偉業を達成することだと言った。きょうの選手のプレーには誇りを感じる」

決勝の最優秀選手に選ばれたSOダニエル・カーターにとっても特別な優勝になった。11年大会は優勝チームの一員だったとはいえ、決勝はけがで欠場。しかし、この日はチーム最多の19得点を挙げ、栄冠獲得に大きく貢献した。「4年前の決勝はチームメートがプレーするのを見守るしかなかった。それを考えれば、今の状況に本当に感謝している。4年間は懸命に努力してきた。チームを誇りに思う。今夜だけでなく、1年間を通しての試合内容は素晴らしかった。このような特別なチームの一員であることは格別だ」

ニュージーランドはW杯決勝で初対決となったオーストラリア相手に、素晴らしいラグビーを披露した。序盤から優勢に進めると、前半終了直前のWTBネヘ・ミルナースカッダーのトライで16−3とリード。後半開始直後にはCTBマア・ノヌーのトライで、21−3とした。危機はあった。「オーストラリアは決してあきらめることがない」というノヌーの言葉通り反撃を受け、21−17と1トライで逆転されるところまで追い上げられた。だが、王者は落ち着きを失わなかった。

マコウは振り返った。「心配はしていなかった。大切なのはパニック状態に陥らないことだ。ボールを奪い返し、試合をコントロールするために、基本的なプレーを着実にするだけ。全員がそういったラグビーをした。長年、そういったプレーをしてきたが、W杯決勝という大舞台でもできたのは、このチームの選手がどれだけの力を持っているかを示している」

オールブラックスが流れを取り戻すきっかけをつくったのはカーターだった。33歳のベテランは後半30分にDGを狙った。「距離が足りるかどうか分からなかった。ボールがバーを越えたときには本当に安心した」。見事に決まったDGでリードを広げたオールブラックスは最後にボーデン・バレットが優勝に花を添えるトライを決めた。

今大会中、現在のニュージーランドは史上最強という声が何度も上がった。ハンセン監督はその称号がふさわしいかについては「ほかの人が話すこと」と取り合わなかったが、チームの核となってきた2選手をたたえた。「リッチー・マコウは史上最高のオールブラックスの選手だ。ダン(・カーター)は小差の2位だと思う。こういった選手がチームにいるのは幸運だ」

「史上最強」の論争は今後も続く可能性はあるが、今大会のニュージーランドが現在の「世界最強」にふさわしいチームだったのは、紛れもない事実だった。

提供:RNS fs/kf