今大会限りでの現役引退をほのめかしてきたニュージーランド代表(オールブラックス)のリッチー・マコウ主将だが、オーストラリアとの決勝を2日後に控えた29日の記者会見の場でも自身の引退については明言を避けた。

この日の会見では、スティーブ・ハンセン監督による決勝戦の登録メンバー発表に続いて、フランカーを務める34歳のマコウが、自身148キャップ目となるこの試合を最後に引退を発表するものとみられていた。マコウの僚友SOダニエル・カーター、CTBのマア・ノヌーとコンラッド・スミス、フッカーのケビン・メアラムの4選手は、オーストラリアとの決勝戦を最後に代表試合から引退することをすでに発表していた。

マコウの去就に関しては、代表試合はもとより完全に現役を引退をするというのが大方の見方。しかし、所属先であるスーパーリーグのクルセイダーズ(クライストチャーチ)の来季の登録メンバーにマコウの名前がなかったため、記者が引退の可能性を遠回しに尋ねた際、マコウはこう答えた。

「私は仮定の話をするのが嫌いだったから、わざとその話題に触れないできた。母国に戻ってから決断を下すだろう。引退のことが私の脳裏をよぎったことはまったくない。決勝の笛より先のことを考えないようにしている。考えたって、試合で助けになることは全くないからだ」

オールブラックスが初の3度のW杯優勝、大会連覇を果たせば、マコウにとって最高の幕引きとなるだろう。しかし、チーム内では「最後の夜」にまつわる話がタブーとなっているという。

「(チーム内での自身の引退に関する)話はまったくないし、誰もがその話題を好んでいない。個人ではなく、チームのパフォーマンスがすべて。個人の節目など脇によけておくことだ。数選手が来年からチームにいなくなることをメンバーたちは把握しているが、良いパフォーマンスをし、あとはすべて成り行きに任せるのが最善のことだ」とマコウ自身が問題にしていないのだ。

マコウについて聞かれたハンセン監督は「おそらく彼はラグビー界最高のプレーヤーだと思う。ニュージーランド最高のプレーヤーであることは間違いない。彼は(ニュージーランドが優勝候補でありながら優勝できなかった)2007年大会で激しい批判を浴びた。リーダーとは生まれながらのものではなく、成長することでその器になるものなのだ。経験からも学んでいかなければならない。彼は07年大会から成長し、今や史上最高のリーダーのひとりになった。おまけに彼はいいやつなんだ」と賞賛した。

決勝の試合内容を予想するように水を向けられたマコウは「われわれが勝てばあとはどうでもいい。ボールを奪おうとする2つのチームがあるということだ。4年前のようにプレッシャーがかかれば、拮抗(きっこう)した展開になるだろう。味方がトライを挙げて多く得点できればいい。どんな試合になるかは分からないが、こちらにはスペースを作ってトライを決めるゲームプランがある」と語り、あくなき勝利へのこだわりを見せていた。

提供:RNS aw/hi/kf