オーストラリア代表スティーブン・ムーア主将とニュージーランド代表リッチー・マコウ主将。互いに待ち望んだ立場、チームをW杯3度目の制覇へ導く者として31日、トゥイッケナム競技場で顔を合わせる。ともに長年代表チームでプレーしてきたが、比較できるのはその点ぐらいかもしれない。

マコウは2011年のW杯優勝に貢献。ニュージーランドに24年ぶりにウェブエリスカップ(W杯)を持ち帰った立役者だ。よく知られている話だが、ニュージーランドの農家で育ち、学生時代、そして2003年W杯、07年W杯での屈辱を味わった後の優勝でもあった。その彼が今、史上初めて主将として2度のW杯獲得を目前にしている。

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その一方、あまり知られていないが、ムーアはオーストラリア出身ではなく両親はアイルランド人だ。サウジアラビアで生まれ、その後にアイルランドに引越し、5歳までゴールウェイに住んでいた。ムーアはその後、オーストラリアのクイーンズランドへ移住し、南部のスーパーリーグチーム、ブランビーズ(オーストラリア)で自身の立場を確立した。アイルランドから代表入りの要請を受けたが断り、オーストラリア代表として101キャップ獲得した。

 

共通点があるとすれば、監督への忠誠心だろう。
 
2014年に主将を任されたムーアだが、フランス戦でひざを負傷し、すぐその立場を降りることとなった。しかし、手術後に復帰するとマイケル・チェイカ監督は迷うことなくムーアを15年の主将に再指名した。フッカーがオーストラリア代表の主将になるのは初のことだった。

主将を務めた10試合中9試合で勝利と、目覚ましい成績が続いている。敗戦は今年のニュージーランド戦の13−41だけ。「スティーブンはフィールドで手本となる選手であるだけでなく、オーストラリア代表のあるべき姿を示している。苦難を乗り越え、再び自国をリードする主将の立場に返り咲いていることからも分かるだろう。彼は自軍のみならず、世界中から尊敬されている」とチェイカ監督は高く評価する。

マコウとスティーブ・ハンセン監督との関係も同様だ。ハンセン監督がグラハム・ヘンリー前監督からニュージーランド代表を受け継ぐ前からともに戦ってきた。

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マコウはハンセン監督の下、ニュージーランドの地域リーグレベルのカンタベリーとクルセイダーズでプレーし、2000年スーパーラグビーで勝利。またナショナル・プロビニシャル時代(ニュージーランド国内ラグビー大会)には97年、2001年に優勝している。ハンセン監督は迷うことなくマコウを主将に指名している。


「彼は素晴らしい選手だから多くの注目を集めてしまう。たぶん過去最高の選手。敵に回せば本当にやっかいな選手。彼は主将としても素晴らしい」と南アフリカを破った準決勝後、ハンセン監督はマコウを激賞している。

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