ニュージーランド(オールブラックス)とオーストラリア(ワラビーズ)の宿敵対決は、ニュージーランドがここ4年間の12試合で敗戦は1度だけと圧倒している。オーストラリアにとっての救いは、ニュージーランドを破ったその試合がラグビー・ワールドカップ(W杯)のわずか2カ月前に行われたということだ。

両チームはことし8月、中6日でシドニーとオークランドで対戦し、シドニーで行われた試合でオーストラリアが27−19で久々に勝利を収めた。ユエン・マッケンジー前監督率いるワラビーズは昨年8月に51失点して敗れているが、わずか1年足らずでチームを立て直したマイケル・チェイカ現監督の手腕を浮き彫りにした試合でもあった。

大一番を前に、ここ2年間に行われた5試合を振り返ってみる。

2015年8月15日(オークランド)
ニュージーランド41−13オーストラリア

1週間前にニュージーランドから劇的な勝利を挙げたオーストラリアは、29年間勝利のない敵地イーデンパークで連勝を狙ったが、雪辱に燃えるオールブラックスに返り討ちにあった。マア・ノヌー(写真下、中央)が2トライを決め、ダニエル・カーターが全盛期を思わせるフル稼働で16得点を挙げるなどニュージーランドが完全に試合を支配。チェイカ監督はマイケル・フーパーとデービッド・ポーコックのコンビ起用を回避した結果、オールブラックスに計5トライを奪われ、両国対抗戦の勝者が手にするブレディスロー杯の奪還にも13年連続で失敗した。

ニュージーランドのリッチー・マコウ主将がこの試合で世界最多となる代表142試合出場を記録。引退をほのめかしてきたオールブラックス主将にとって国内最後の代表試合になる可能性があったため、試合後には観客は総立ちとなって拍手喝采を送った。

http://www.worldrugby.org/photos/84978

2015年8月8日(シドニー)
オーストラリア27−19ニュージーランド

マイケル・フーパーとデービッド・ポーコック(写真)がボール奪取で目覚ましい活躍を見せ、オーストラリアがここ4年間では初めてニュージーランドから白星を挙げた。この結果、W杯のために通常より短縮された4カ国対抗を制覇した。残り11分まで17—19でリードされていたが、控えSHのニック・ホワイトがPGを決め、さらにトライを奪ってチームを逆転勝利に導いた。セコぺ・ケプとアダム・アシュリ−クーパーも1トライずつ挙げた。ニュージーランドで明るい材料になったのは、この試合が初代表戦となったWTBネヘ・ミルナースカッダーの電撃的デビュー。2トライを決めて敵地のファンに意地を見せた。

http://www.worldrugby.org/photos/83529

2014年10月18日(ブリスベン)
ニュージーランド29−28オーストラリア

ワラビーズが地の利を生かして勝利目前だった。ところが、終了間際にオールブラックスのマラカイ・フェキトアのトライで1点差とされ、コリン・スレードに逆転のコンバージョンを決められる。残り20分でオーストラリアに10点差を付けられていたニュージーランドは、敗色濃厚だった試合を見事にひっくり返し、スティーブ・ハンセン監督率いるオールブラックスの底力を感じさせた。

目前にしていた本拠地で1点差での逆転負け。打ちひしがれるワラビーズに追い打ちを掛けたのがマッケンジー監督の辞任の報だった。フィールド外での不祥事と代表の成績不振を理由に、試合前に辞表を提出していたことが明らかになったのだ。唯一の明るい材料は、アダム・アシュリ−クーパー(写真)が自身100キャップ目の試合でトライを決めたこと。

http://www.worldrugby.org/photos/44794

2014年8月23日(オークランド)
ニュージーランド51−20オーストラリア

オールブラックスが6トライを奪って圧倒し、完膚なきまでにワラビーズをたたきのめした試合。W杯開幕まで約1年という時点でニュージーランドが別格の強さを示した。リッチー・マコウ主将(写真)が代表試合では2度目のイエローカードを受けて一時退場。しかし、ピッチに戻った後半には2トライを挙げる大活躍だった。オールブラックスは対オーストラリア戦最多得点を記録。ジュリアン・サベア、キーラン・リード、スティーブン・ルアトゥアもトライを決めたほか、アーロン・クルーデンがキックで19得点を稼いでいる。

http://www.worldrugby.org/photos/7971

2014年8月16日(シドニー)
オーストラリア12−12ニュージーランド

長年のライバル対決の記念すべき150戦目は悪天候に見舞われ、試合内容も荒れた。ニュージーランドが勝てばラグビー史上初の代表試合18連勝となるところだったが、オールブラックスは珍しく苦戦。カートリー・ビール(写真)とアーロン・クルーデンがそれぞれ4回ペナルティーを取られたほか、両チームともにノートライと厳しい試合展開に終始。ニュージーランドは9−3で前半を終えたが、反則を重ねて得点を伸ばせなかったことが大きく響いた。ワイアット・クロケットとボーデン・バレットがイエローカードを受けた。後半はオーストラリアが試合を支配したが、終盤に自ら勝機を逃して勝ち切れなかった。

http://www.worldrugby.org/photos/7959

提供:RNS ic/ig/hi/kf