僅差ではあるが、ニュージーランドがオーストラリアを破る−。戦術の第一人者で、日本代表を飛躍的にレベルアップさせたエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)が26日、決勝(31日・トゥイッケナム競技場)の結果を予想し、現世界王者が底力を発揮してともに大会史上初となる連覇と3度目の優勝を手にすると見立てた。

ジョーンズHCは2003年大会で母国オーストラリアを決勝へ導き、07年大会では南アフリカのアシスタントコーチとしてW杯優勝を支えた。2度の決勝の経験をもとに「ニュージーランドが5点差以内で勝利を収めるが、接戦になる」と試合内容を予想した。

両チームともに大会記録となる4度目の決勝進出。意外なことに最大のライバル同士が決勝で対戦するのは初めてのことだが、準決勝で南アフリカに2点差で競り勝ったオールブラックスに分があるとジョーンズHCは分析する。「ニュージーランドは、今大会最高の前半40分を戦った南アフリカと対戦した。あの試合に勝てたことは私からしたら感動的だ。自分たちの戦いを心から信じ、力を出し切った。素晴らしいパフォーマンスだった」と激賞した。

その一方で、オーストラリアについては「結果的にいつも勝つが、(準決勝では)アルゼンチンに反撃の隙を与えていた。オーストラリアのいい勝利だったことに変わりはないが、後半は良かったものの前半はいまひとつだった」。不調とまでは言わないが、準決勝でアルゼンチン相手にもっと冷静に戦えたのではないかと問題点を指摘した。とはいえ、世界最高峰の両チームの対戦。「自信に満ちあふれて決勝を迎えるだろう。差はない」と評した。

南アフリカのハイネケ・マイヤー監督が、現在のニュージーランド代表は史上最強のチームと評価していることに関し、ジョーンズHCはスティーブ・ハンセン監督率いるオールブラックスはそう評されてもおかしくないと同意する。「数字だけをみれば、彼らはそうだ(史上最強)。代表戦の勝率はラグビーだけでなく、スポーツ界のどのチームよりも飛び抜けている。その点だけをみれば彼らは最強の域にきている」と高く評価した。

スーパーラグビーのストーマーズ(南アフリカ)監督就任が決まっているジョーンズHC。試合の鍵となる選手に指名したのは、ニュージーランド代表ではダニエル・カーターとマア・ノヌーの2人。オーストラリア代表では、正統派で試合の流れを変えられるSHのウィル・ゲニアの名前を挙げた。

「ノヌーが前へ直進することが重要。だから、横への展開はあまりないだろう。カーターとノヌーがキャリアー(ボールを運ぶ選手)の軸になる」と予想。また、オーストラリアが勝つために鍵となる選手にも触れて「オーストラリアのために活躍すべきはゲニアだ。準決勝の後半戦でのプレーは目を見張るものがあった。彼は走ることができるし、キックもできる。そして勝利の要となっていた。彼が実力を出し切る好プレーをすれば、ニュージーランドの戦略を抑え、オーストラリアにチャンスを与えることができるかもしれない」と分析していた。

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